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写真時評 の検索結果

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小原真史の「写真時評」【116】

動物の生殺与奪(下)

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 ベルリンとミュンヘンの動物園で絶滅動物をよみがえらせようと試みたルッツ・ヘックと弟のハインツ・ヘックの兄弟は、ナチスの高官ヘルマン・ゲーリングとも近しい関係にあっ...

動物の生殺与奪(下)
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小原真史の「写真時評」【115】

動物の生殺与奪(上)

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 人間の活動によって絶滅に追いやられた動物のリスト――ドードー、ニホンオオカミ、タスマニアタイガー(フクロオオカミ)、テイオウキツツキ、ブカルド、リョコウバト――は...

動物の生殺与奪(上)
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小原真史の「写真時評」【114】

占領と平和

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 安倍元首相の国葬儀も終わり、旧統一教会についての報道もいくぶんか落ち着いてきた感があるが、そもそも冷戦期における日本の保守勢力と反共団体とのつながりや、岸信介や文...

占領と平和
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小原真史の「写真時評」【113】

メメント・モリと写真

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 昨年夏と同じように新型コロナウイルスの感染者数が増えてきた。同じ失敗を繰り返す人間よりも変異を繰り返すウイルスのほうが適応力があるということなのだろう。デルタ株が...

メメント・モリと写真
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小原真史の「写真時評」【112】

括弧付きの本土「復帰」

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 沖縄の本土「復帰」から50年が経過した。沖縄を舞台にしたNHKの朝ドラ『ちむどんどん』の放送が4月から始まり、「沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』」(東京国立博物...

括弧付きの本土「復帰」
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小原真史の「写真時評」【111】

北の玄関口はこだて

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 「写真発祥地の原風景 幕末明治のはこだて」展(東京都写真美術館)を訪れたのは、ちょうどロシアによるウクライナ侵攻が始まった頃だった。この展覧会には箱館が函館という...

北の玄関口はこだて
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小原真史の「写真時評」【110】

マス・ツーリズムの誕生【下】

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 新型コロナウイルス・オミクロン株の強力な感染力は、旅行という娯楽からまたしても人々を遠ざけてしまった。思えば、大衆が気軽に海外旅行に行けるようになって、まだ百数十...

マス・ツーリズムの誕生【下】
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小原真史の「写真時評」【109】

マス・ツーリズムの誕生【中】

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 「Go To トラベル」キャンペーンが再開するのだという。「go to travel」が文法的にも意味的にも間違っているという指摘は、2020年のキャンペーン中か...

マス・ツーリズムの誕生【中】
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小原真史の「写真時評」【108】

マス・ツーリズムの誕生【上】

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 コロナ禍による移動自粛にガソリン価格の高騰が加わり、旅行関連の業者は、さらなる苦境に立たされている。旅行業だけではなく、流通そのものが滞ることが懸念される事態とな...

マス・ツーリズムの誕生【上】
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小原真史の「写真時評」【107】

「横浜写真」の中の日本

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 東京五輪によって期待されたインバウンド収入は、コロナ禍の無観客開催によって露と消えた。それどころか数々の不祥事によるネガティヴな日本イメージを莫大に発信してしまっ...

「横浜写真」の中の日本
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

オリンピックの曙と黄昏

―― 過去から見る現在、写真による時事批評 いささか旧聞に属するかもしれないが、東京オリンピック・パラリンピックの名誉総裁である今上天皇による開会宣言の際に、着席していた菅首相と小池都知事の態度に「不敬」と...

オリンピックの曙と黄昏
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

渚にて(下)

―― 潮の満ち引きによって刻々と変化する海岸線をテーマにした笹岡啓子の連作「Shoreline」(海岸線)が「想起」や「記憶」の意味を持つ「Remembrance」という連作へと転換する契機となったのは、2...

渚にて(下)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

渚にて(上)

―― 笹岡啓子の連作「Shoreline」は、長い時間をかけて刻々と変化してきた日本列島の津々浦々の海岸線を被写体にしたものだ。笹岡の関心は、海と陸地とが複雑に入り組んだ岩礁や両者が曖昧に溶け合った磯、遠浅...

渚にて(上)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

大日本の美男子(下)

―― 日本初の美男子コンテスト入賞者の発表は、募集から約3カ月後の1911年の元旦に「毎日電報」紙上で行われ、前田利彭という加賀前田家の末裔が1等に輝いた。2等には子爵の保科正昭が、3等には会社員の泉岡宗之...

大日本の美男子(下)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

大日本の美男子(中)

―― 日本初の美人コンテストは、1891年に浅草凌雲閣で開催された「東京百美人」だといわれている。それは、夏の繁忙期前にエレベーターが故障した凌雲閣が12階の展望室まで客を飽きさせずに登らせるために考案した...

大日本の美男子(中)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

大日本の美男子(上)

―― 1910年(明治43年)9月22日、「毎日電報」が紙上で美男子コンテストの募集記事を掲載した。見出しには「日本の代表的美男子を募集す」とある【トップ画像】。ただし、生身の人間が審査を受けるわけではなく...

大日本の美男子(上)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

万博とオリンピック

―― 予定通りであれば、2025年に大阪では55年ぶり、日本では愛知万博以来20年ぶりの万博が開催されるという。当初の「産業の祭典」という意味での万博が歴史的な役割を終えて久しいこともあり、現代オリンピック...

万博とオリンピック
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

黒いヴィーナス

―― 特定の色をした人間にしか自由をくれない自由の女神像よりも、何も約束しないエッフェル塔のほうが好き。

黒いヴィーナス
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

自然のスタジオ(下)

―― 「自然界の報道写真家」を自称してきた宮崎学のひとつの到達点は、1990年の第9回土門拳賞受賞作となった写真集『フクロウ』だろう。この連作でもっとも印象的なのは、立木の上でまるでモデルのように次々とポー...

自然のスタジオ(下)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

自然のスタジオ(上)

―― コロナ禍に伴う外出自粛要請により今回、写真家たちも大きな影響を受けたようだ。外出や移動が制限されるというのは、被写体を必要とする彼らにとっては死活問題となってしまうからだ。

自然のスタジオ(上)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

中国開発区の「リワイルディング」

―― 「リワイルディング(=再野生化)」という言葉がある。人間が開発した土地を再び自然の状態に戻し、生態系を回復させる取り組みのことだ。この言葉は、干拓事業の失敗により放置された場所を自然保護区にしたオラン...

中国開発区の「リワイルディング」
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

人類学と写真(下)

―― 新型コロナウイルスの感染拡大のペースが急速に早まる現在、いささか旧聞に属するが、欧米諸国における感染者が増加し始めた際、アジア系住民への人種差別もまた、広がりを見せていた。武漢の市場から始まったとされ...

人類学と写真(下)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

人類学と写真(中)

―― 19世紀後半にパリとロンドンを中心に成立した人類学は、当初、人体測定学(anthropometry)と呼ばれたように、人体の計測を主な課題としていた。初期の人類学では、人体計測の補助や科学的な記録とし...

人類学と写真(中)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

人類学と写真(上)

―― アメリカ大統領選まで1年を切ったが、再選を狙うドナルド・トランプがウクライナ疑惑の弾劾訴追で窮地に陥った末に切ったカードは、イランの革命防衛隊のソレイマニ司令官らの殺害というものであった。国内の諸問題...

人類学と写真(上)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

「富士の写真家」(下)

―― 即位の礼と大嘗祭が終わり、長らく続いた「令和狂騒曲」も次第に落ち着きを見せてきたように見えるが、先日の天皇・皇后の伊勢神宮参拝を報じたNHKのニュースには、思わず耳を疑ってしまった。「皇室の祖先とされ...

「富士の写真家」(下)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

「富士の写真家」(中)

―― 6月7日、政府は新天皇の即位を祝う献上品を皇室が受け取ることができるように閣議決定をした。議決案によれば、即位の礼の前後に皇室は天皇の即位を祝うために贈与品を受け取ることができ、贈与できる団体について...

「富士の写真家」(中)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

「富士の写真家」(上)

―― 岡田紅陽(本名:岡田賢治郎)の名を知らずとも、現行1000円札の裏面に印刷された富士山を知らない人間は少ないだろう。これは紅陽が本栖湖畔で1935年に撮影した「湖畔の春」(本栖湖)【上画像】が原画にな...

「富士の写真家」(上)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

「神国日本」の残滓(下)

―― 戦前・戦中の「海外神社」には、日本政府や軍が皇民化教育の一環として創建した「政府設置神社」と、日本人移民有志らが創建した「居留民設置神社」があり、合計で1600社以上もあったといわれている。写真家の稲...

「神国日本」の残滓(下)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

「神国日本」の残滓(上)

―― 昨年夏、「国生み神話」ゆかりの神社ということで観光に訪れた淡路島の伊奘諾神宮で、思いがけない光景に出会った。境内のそこかしこに「憲法改正の実現を」「1000万賛同署名」などと書かれた水色と白の幟が立て...

「神国日本」の残滓(上)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

台湾と内地観光団(下)

―― 1897年、台湾総督府は台湾原住民を対象とした内地観光事業を始めた。現地有力者に対して士官学校【上画像】や兵営、軍需工場、軍事演習といった軍都の威容を見せることで、自分たちの無力さを思い知らせ、抵抗の...

台湾と内地観光団(下)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

台湾と内地観光団(中)

―― 台湾総督府の植民地官僚たちは、山岳部で抵抗を続ける「生蕃」と呼ばれた原住民を統治するために、彼らを日本本土に呼び寄せて、見学させる内地観光事業を考案した。台湾からの「内地観光団」は、1897年から19...

台湾と内地観光団(中)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

台湾と内地観光団(上)

―― 新元号になったからといって昭和の記憶が突然遠のくわけではないし、都合の悪い過去がリセットされるわけでもない。連日マスメディアで報じられている「2000年以上の歴史をもつ天皇制」という時代錯誤の言説は、...

台湾と内地観光団(上)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

マッカーサーと昭和天皇(4)

―― 日本人に敗戦の事実を突きつけ、その屈辱を刻印したとされるマッカーサーと昭和天皇の会見写真は、3枚撮影された中の1枚であった。これまで緊張した昭和天皇が直立不動でマッカーサーの隣で写っているとされてきた...

マッカーサーと昭和天皇(4)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

マッカーサーと昭和天皇(3)

―― 韓国・仁川にある小高い丘の上に「自由公園」という名の公園がある。清と日本の租界の名残をとどめるチャイナタウンを抜けて丘を登ったところにある、韓国で最初の西洋式公園だ。この場所にダグラス・マッカーサーの...

マッカーサーと昭和天皇(3)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

マッカーサーと昭和天皇(2)

―― 戦前、戦後を通じて数々のカメラの前に立ってきた昭和天皇のもっとも有名な写真は、おそらく連合国軍総司令部(以下、GHQ)のダグラス・マッカーサー最高司令官との会見写真ではないだろうか。この歴史的な写真が...

マッカーサーと昭和天皇(2)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

マッカーサーと昭和天皇(1)

―― あと数カ月で平成も終わろうとしているが、昭和が終わった日のことは、よく覚えている。当時小学生だった私は、友人のA君宅で昭和天皇崩御のニュースをひとしきり見た後にテレビゲームで遊び、夕方帰宅した。夜にな...

マッカーサーと昭和天皇(1)
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

地上最大のショー(下)

―― チャールズ・ダーウィンが『種の起源』を公表してから3カ月後の1860年2月、興行師のP・T・バーナムは、自身がニューヨークで経営するアメリカン博物館で「What is it ?(これは何者?)」と題さ...

地上最大のショー(下)
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地上最大のショー(中)

―― 興行師のP・T・バーナムが1842年にニューヨークに開館させた「アメリカン博物館」に出演していたフリークの中でも、小人症の「親指トム将軍」ことチャールズ・シャーウッド・ストラットンは、もっとも知られ、...

地上最大のショー(中)
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地上最大のショー(上)

―― 昨年、アメリカでヒットしたミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』(監督:マイケル・グレイシー)が日本でも公開され、話題となった。本作は19世紀に活躍したショー・ビジネスのパイオニア、フィニアス・...

地上最大のショー(上)
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焼け跡のツーリズム(下)

―― アメリカ占領下の1949年に出版された『LIVING HIROSHIMA』という写真集がある。広島県観光協会が企画・発行した英語の写真集で、制作は東方社の後身・文化社が依頼された。表紙にはウサギを抱い...

焼け跡のツーリズム(下)
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焼け跡のツーリズム(上)

―― 1945年の敗戦に伴い、戦中に対外宣伝を担っていたさまざまな組織が再出発を余儀なくされた。対外宣伝グラフ誌の「FRONT」を発行していた出版社・東方社もそれまでの制作物や資料などを焼却し、同年11月に...

焼け跡のツーリズム(上)
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「人類館事件」と博覧会(下)

―― 1903年に大阪の天王寺で開催された第五回内国勧業博覧会の場外余興・学術人類館では、3月10日の開館後も展示内容をめぐってゴタゴタが続き、場当たり的な軌道修正がその都度行われた。開館前には清国、そして...

「人類館事件」と博覧会(下)
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「人類館事件」と博覧会(中)

―― 1903年、大阪・天王寺で開催された第5回内国勧業博覧会の場外余興として「人間の展示」が行われた。この「学術人類館」を企画した発起人は、西田正俊という実業家で、彼と展示対象となった人々とが一緒に写った...

「人類館事件」と博覧会(中)
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「人類館事件」と博覧会(上)

―― 2025年の万国博覧会の開催国決定が、約半年後に迫っているという。1855年の万博を皮切りに幾度となく国際博覧会を開催してきたパリは、「フランスの納税者がリスクを負わないという保証がない」と立候補を辞...

「人類館事件」と博覧会(上)
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2つの朝鮮

―― 見開きで並べられた2枚の写真がある。どちらも似たようなシチュエーション、被写体、構図で撮影されたものだが、何かが少しずつ違う。それもそのはず、片方は韓国で、もう片方は北朝鮮で撮影されたものだからだ。菱...

2つの朝鮮
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

ヨーガン レールの渚

―― ドイツ人デザイナーのヨーガン レールは、1990年代後半から石垣島に別邸を構え、農業をしながら自給自足に近い生活を送っていた。2014年に交通事故で帰らぬ人となるまで、日本や近隣のアジア諸国から石垣島...

ヨーガン レールの渚
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

妖精写真の出現

―― 1917年、イングランド・ヨークシャーのコティングリー村に住む2人の少女が撮影した2枚の写真の中に妖精らしきものが写り込み(20年にも3枚を追加撮影)、これらがのちに「コティングリー妖精事件」として知...

妖精写真の出現
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

事物の記憶

―― 幼少期に祖母の家に泊まったときのことだ。朝方ふと目を覚ますと、雨戸の節穴から差し込んだ光が障子に当たり、逆さまになった中庭の風景が半透明の紙の上に像を結んでいた。当時、「カメラ・オブスキュラ」や「ピン...

事物の記憶
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写真時評~モンタージュ 現在×過去~

阿波根昌鴻と伊江島の闘い(下)

―― 長年にわたり米軍基地に反対し続けてきた「オール沖縄会議」に対して、ドイツの国際平和団体「国際平和ビューロー」によるショーン・マクブライド平和賞の授与が決まった。「不撓不屈の非暴力闘争」が評価されてのも...

阿波根昌鴻と伊江島の闘い(下)
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阿波根昌鴻と伊江島の闘い(上)

―― 10月11日、沖縄県東村高江の牧草地で米軍の大型ヘリコプターCH53が大破・炎上した。昨年の名護市安部におけるオスプレイの墜落をはじめ、2004年の宜野湾市の沖縄国際大へのヘリコプターの墜落など、沖縄...

阿波根昌鴻と伊江島の闘い(上)
サイゾープレミアム

2024年11月号

サヨクおじさんが物申す 腐敗大国ニッポンの最新論点

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