【大竹文雄】格差対策を考える上で不可欠な"普通の人"の行動をもとにした経済学
―― ピケティが『21世紀の資本』で唱えた「格差論」に対し、大阪大学の大竹文雄教授はその"ズレ"について指摘してくれた。「日本の所得格差は特に拡大していない」という今、本当に読むべき経済学論文とは?
―― ピケティが『21世紀の資本』で唱えた「格差論」に対し、大阪大学の大竹文雄教授はその"ズレ"について指摘してくれた。「日本の所得格差は特に拡大していない」という今、本当に読むべき経済学論文とは?
―― ピケティは市場経済がある程度正常に機能している国家における格差を問題にした。しかし、本当に重要なのは、そもそも先進国になれない最貧国が抱えている問題ではないのか?
―― 過去の膨大なデータを読み込むというピケティの手法は、研究方法としては特段新しいものではなかった!?世界でもまれに見る豊富な歴史的経済データと、それらを縦横に分析してみせる学問的伝統、そしてそれらを活用...
―― 『21世紀の資本』を著したフランスの経済学者、トマ・ピケティが話題だ。2013年に発表された同書は昨年末ついに日本語版も発売され、経済専門書としては異例の10万部超のベストセラーに。では、ピケティの業...
―― 人類の歴史はどこまでさかのぼることができるでしょうか。たとえば人類が農耕を始め、それにともない定住生活に入っていったのはだいたい1万年前のことです。それから現代までのあいだ、人類は文明を発達させ、歴史...
―― "政治の季節"到来とも言われる昨今。そんな中、一部でその名が取り沙汰されているのが、中核派や革マル派といった新左翼系の団体だ。脱原発デモへの介入などで、それらの組織の勢力拡大を指摘する声もあるが、実際...
―― 戦争を根絶し、永遠平和をどのようにつくりだすか。18世紀ドイツの哲学者、イマヌエル・カントは『永遠平和のために』のなかでこの問いに正面からとりくみました。
―― うつ病やアルコール依存症の体験を赤裸々に描いた『失踪日記』(イースト・プレス)。2005年に出版された往年の人気マンガ家・吾妻ひでおによるこの作品は、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞、手塚治虫文化賞...
―― 昨年のマンガ界におけるお騒がせニュースのひとつとして、『美味しんぼ』における福島原発事故をテーマにした「鼻血」騒動がある。すでに111巻まで巻を重ねた同作は、これまでにもさまざまな批判を受けてきた。と...
―― もはや、ここはAmazon専用コラムかと怒られてしまいそうだが、アマゾンジャパン(Amazonの日本法人)が、出版社の格付けに続いて、またまた日本の出版社を怒らせている。というのは、14年7月にアメ...
―― 私たちの多くは民主主義こそ望ましい政治のあり方だと考えています。民主主義とは、人民の意志にもとづいて統治がおこなわれる政治のあり方のことですよね。では、人民の意志はどのように抽出されるべきでしょうか。...
―― はじめにお知らせをひとつ。当連載が書籍化されることになった。タイトルは「友だちなんかいない」。発行は太田出版で、発売時期はたぶん2月頃になる。乞うご期待。
―― テレ東とMXの企画力や構成力は、果たしていかなるものなのか?在京キー局とローカル局のプロデューサー/ディレクター、そして制作会社関係者が語る、2局の体質と構造を考察。
―― 全国の若者たちにアツい歌を届けてきた若旦那と、地下社会のリアルをラップしてきたMC漢。前者は世田谷出身であり、後者は新宿をレペゼンするラッパーだが、もともと古くからの友人だという。そんな2人の音楽家は...
―― ――アマゾンの席巻や電子書籍の普及で、本格的に書店の経営状況がヤバいことになっている、とはここ数年言われ続けてきた。そこにきて消費税増税で、この春夏も閉店・廃業を余儀なくされる書店の数は激増。紙媒体で...
―― 自由、とは私たちの社会におけるもっとも基本的な原理の一つです。「リベラリズム」(自由主義、自由の原理)という言葉をあえてつかうことはないかもしれませんが、たとえば東京一極集中を避けるために東京での居住...
―― 当連載の第10裏話で、アマゾンジャパン(以下、アマゾン)が日本の出版社に牙をむき始めたと書いたが、その本当の理由がようやく明らかになった。
―― 突然だけど、今回をもってこのコラム欄を休載することにした。同じ雑誌に2本の連載は締め切り的にも、話題のチョイス的にもさすがにちょっとやりづらい、というのが主な理由だが、強いて意味付けをするのなら、僕...
―― ハンナ・アーレントはドイツで生まれたユダヤ人の政治哲学者です。はじめハイデッガーのもとで哲学を学び、その後、ナチスの迫害から逃れてアメリカに亡命しました。昨年、彼女を題材にした映画が日本でも公開され...
―― 生存戦略には、おおまかにいってこの5パターンがある。それぞれに該当する老舗から新興まで、注目作を生んでいるスタジオをご紹介。
―― アニメファンが、作品を観る際にチェックするのが、「これはどこのアニメ制作会社が作っているか?」という情報だ。
―― かつて世界を席巻した日本の電機メーカーが苦しんでいる。悪いのは経営状況だけでなく、製品開発にも及んでおり、新製品を発表してもユーザーの反応はイマイチで、売れ行きは右肩下がり。そんな悪循環の一因は、多様...
―― 今年、日本のみならず世界中で大ヒットとなったアニメといえば、ディズニーの『アナと雪の女王』以外にないだろう。
―― 1990年代後半の個人サイト文化、2000年代のブログ論壇、そして10年代のツイッターと、インターネットの言論空間はその誕生以来、舞台となる場所を移してきた。
―― ――2007年に休刊した人気プロレス専門誌「週刊ゴング」が、このたび復刊した。プロレスブーム再燃の様子は、こうした各メディアにもはっきりと表れているようで……その変遷を追った。
―― 前々回、前回と、これまで2回にわたって所有権はどのように成立するのかという問題を考えてきました。ホッブズとロックはともに、国家はどのようになりたつのかを社会契約論で説明しながらも、所有権の成立につい...
―― ――2012年のリニューアルに際し、Magazine for City Boysと銘打ち、ファッションだけでなくライフスタイルを提案して人気を博す、マガジンハウスの男性向けファッション誌「POPEYE...
―― 09年にスタートした格安ホームページ作成サービス「グーペ」。そのサイトのマスコットキャラクターとして存在する、ロースおじさんとお手伝いのミンチーの2匹の豚。グーペの広報ブログ(という名のロースおじさ...
―― かゆい所に手がとどく――。『在日コリアン白書2014』を一読した感想である。 客観的なデータに基づいた在日コリアン問題の入門書であり、政治的な出来事や事件などについては、あまり深く切り込んでいな...
―― アマゾンがついに日本の出版社に牙を剥き始めた。欧米ではすでに、アマゾンの売り上げシェアの高まりに乗じて、高圧的な仕入れ交渉を出版社に迫り、出版社のマージンが引き下げられているのはよく知られている。最近...
―― ジョン・ロックは17世紀イギリスの哲学者で、彼の政治思想はアメリカ独立宣言にも大きな影響を与えたことで知られています。 前回紹介したホッブズと同じように、ロックも国家のなりたちを社会契約の概念に...
―― ――日本人旅行者が増加傾向にある一方で、世界情勢が不安定となり、興味本位で危険地帯に赴いては悲惨な目に遭う人も少なくない。ここでは世界中の危険地帯や秘境を旅するスペシャリストに、危険地帯を歩くためにこ...
―― 去る7月1日、世論を騒がせながら集団的自衛権を認める閣議決定がなされた。タカ派として知られる安倍晋三政権下での成立だけに、安倍首相の政治戦略に不安を口にする人も多く、各種メディアでも安倍氏への批判記事...
―― 幸福の科学――。周知の通り、日本最大級の宗教団体だ。そんな同団体の特徴のひとつが歴史上の偉人の守護霊を降霊して出版される『霊言本』なるシリーズ。だが、ここ最近のラインナップを見てみると、大きな変化が見...
―― ――日本では発売されない、禁句上等の海外セレブたちのスキャンダラスな暴露本。さらに、自伝における衝撃的な告白も含め、アーティストや裏方、こと音楽業界に重点を置いた、数々の暴露本を紹介しよう。
―― 日本の新聞業界では、2011年頃からウェブ記事の有料化や、記者個人のツイッターアカウント開設など、ネットとの融合をはかる手が講じられてきた。同様の悩みはアメリカの大手新聞社も抱えている。新聞社に足り...
―― ――日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦、韓国併合、満州事変、日中戦争、そして太平洋戦争を経て、敗戦……。江戸幕府を崩壊させて成立した近代日本が19世紀末から20世紀前半にかけて戦った対外戦争を、多面的...
―― ホッブズは近代的な社会契約論の父といわれています。近代国家のなりたちを「社会契約」という概念をつかって初めて体系的・理論的に説明したのがホッブズだということですね。高校の教科書などでも社会契約論は説...
―― ――EXILEは所属事務所のオフィスのみならず、ダンススクールもアパレルショップもグッズショップも、経営する居酒屋もすべて東京・中目黒に集結させている。かつては渋谷系・文化系の街であった中目黒は、今や...
―― 男は目、歯、まらから老いるということは前回書いたが、私はこれまで歯医者が年に1回くらい、痛風の薬をもらいにいくのが年に2回くらい。40代で胃の3分の1を取ってから、ほとんど病院のお世話になったことは...
―― 周知の通り、昨年、ドラマ『半沢直樹』(TBS)が最終回視聴率42・2%という大ヒットを記録し、高視聴率ドラマ原作者として世にその名を知らしめている池井戸潤。今や飛ぶ鳥を落とす勢いの池井戸だが、出版界...
―― カール・シュミットは20世紀初頭から後半まで活躍し、多くの業績を残したドイツの法哲学者です。第二次世界大戦ではナチズムに協力したために日本ではとても評判が悪いのですが、法や政治の基礎について本質的か...
―― ――日本のみならず、ベトナムや新疆ウイグル自治区などで、高圧的ともみられる行動を繰り返す中国政府。ニュース番組や新聞などで、こうした問題を目にする機会も多いが、どこか中国という国は好戦的に見えてしまう...
―― ――嫌韓ムードが高まる中で、近頃メディアに取り上げられるのが、ベトナム戦争時に行われた韓国兵による民間人大虐殺だ。もちろんベトナム戦争という特殊な状況下で起こった事件だけに、どのような理由があったかを...
―― ――嫌韓嫌中ネタをひねり出すことで、なんとか延命治療を図る出版業界。だが、ブームに乗っかり、書きたい放題のメディアに、商業誌の、そしてジャーナリズムとしての未来はあるのか!? 自らもそうした記事にかか...
―― ――全国の大型書店で、嫌韓・嫌中本フェアが開かれているのが話題になり、批判も起きている。05年の『マンガ嫌韓流』以来コンスタントに出版されてきたこのジャンルは、近年で存在感を増した。扇情的なタイトルや...
―― ――コンスタントに刊行され続ける嫌韓・嫌中本の中から、今年刊行された人気著者たちの書籍をピックアップ。これで読んだ気になれる!?
―― ――5月に発表されたKADOKAWA(旧・角川ホールディングスグループ)とドワンゴの合併は、多くの人に驚きと同時に期待も与えた。それは旧来のマスコミをネットがのみ込んだという構図だけでなく、コンテンツ...
―― ――A級戦犯合祀問題や政治家らによる公式参拝問題等々、多くの問題をはらむ靖国神社。昨年12月に安倍首相が電撃参拝し、中韓のみならず米国からも激しい批判を浴びせられることとなったこの 近代神社 の歴史に...
―― いまや買い物をすれば、嫌と言っても付与されてしまうポイント。このサービスが実は景品ではなく、値引き行為であると知っている人は少ないのではないだろうか。実はこのポイントサービスを巡って、出版業界では“...