萱野稔人と巡る【超・人間学】――ソロ社会化とコミュニティの変化(前編)
―― 2040年、日本の人口の約半分が独身者に! 急速に進んでいく“ソロ社会化”。 何が日本社会にソロ化をもたらしたのか、いま何が起こっているのか、そして未来は――。独身研究家・荒川和久氏と語る。
―― 2040年、日本の人口の約半分が独身者に! 急速に進んでいく“ソロ社会化”。 何が日本社会にソロ化をもたらしたのか、いま何が起こっているのか、そして未来は――。独身研究家・荒川和久氏と語る。
―― 古代より人類は病苦から逃れるための薬を追い求め、それは世界を動かす原動力にもなった。人類と薬の歴史を、サイエンスライター・佐藤健太郎氏と語る。
―― 古代より現代まで、常に人類は病苦を癒やしてくれる薬を求めてきた。時に歴史を駆動する力となり、時に政治や社会を大きく揺り動かすターニングポイントにもなった薬と人類の深い関係性を論じ合う。
―― 前号から続いて社会学者・赤川学氏と議論を展開。少子化とリベラリズムの関係、生物学的な男性の孤独・存在の軽さについて語り合う。
―― 30年以上にわたって“国難”とされ、さまざまな対策が講じられてきた少子化問題。しかし、出生率は一向に上がらず、人口減少は続く。なぜ日本の少子化対策には効果がないのか? その本質的問題とは。
―― 感染症は、人類にいかに大きなインパクトを与え、人間社会と人類史の流れを変えてきたのか。人間と感染症の戦いの歴史と影響を振り返り、ポスト・コロナ時代にもたらされるであろう変化を考える。
―― 世界各地で猛威を振るう新型コロナウイルス・パンデミック。この脅威に、人類はいかにして立ち向かうのか? そして、このウイルスは人類に何を残すのか? 人類と感染症の戦いの歴史と併せて語り合う。
―― 『殴り合いの文化史』著者である樫永真佐夫氏と語り合う暴力への欲望。人間の本質は文明化と理性によって変化したのか。それとも――。
―― 拳で人を殴ることはきわめて人間的な暴力である――『殴り合いの文化史』を上梓した人類学者・樫永真佐夫氏と、古代の拳闘からボクシングの成立までをたどりながら、“殴る”ことの意味を問う。
―― 前号に引き続き、名古屋大学情報学研究科教授・川合伸幸氏と議論を展開。比較認知科学、実験心理学の知見が、人間の“暴力”の起源に迫る。
―― 人は他者と協力し合って社会を築き、文明を発展させてきた。その一方で、人類の歴史には凄惨な暴力も――。はたして、人間の本性とは? 比較認知科学の研究者・川合伸幸氏と語り合う。
―― 多彩な経歴を持つ吉田たかよし氏をゲストに迎えた対談後編。生命の起源とエントロピー、人間特有の高度に発達した脳と癌の意外な関係、全世界的な脳のネットワーク拡大における危惧とは――。
―― 今回のゲストは受験生専門の心療内科クリニック院長の吉田たかよし氏。NHKアナウンサー、政治家秘書、宇宙生物学、脳科学の研究者など、多彩な経歴を持つ吉田氏に生命の進化、人間の脳について問う。
―― 前号に引き続き、行動遺伝学、進化教育学、教育心理学、生物学的視点から教育についての研究を行う安藤寿康氏を招いて“人間と教育”を語り合う。遺伝によって条件づけされた人間にとって教育とは?
―― 萱野稔人の対談企画、今回のゲストは行動遺伝学、進化教育学、教育心理学、生物学的視点から教育についての研究を行っている安藤寿康氏。「人間にとって教育とは。なぜ人間は教育をするのか」を問う。
―― 本号よりスタートした萱野稔人の対談企画。第1回ゲストは『絶滅の人類史』などのベストセラーで知られる分子古生物学者の更科功氏。“人類の進化”という観点から、人間の根源に迫る。
―― 人間はどこから来たのか 人間は何者か 人間はどこに行くのか――。最先端の知見を有する学識者と“人間”について語り合う。
―― これまで2回にわたってハイデガーの技術論について考察してきました。今回はその技術論がいかに現代のフランス哲学に影響を与えたのかをみていきたいと思います。
―― 今回も後期ハイデガーの存在論について考察していきましょう。
―― ハイデガーは存在論を深めることで現代の哲学に大きな影響を与えました。存在論とはその名のとおり、人間やモノなどが存在するとはどういうことかをめぐる哲学の議論のことです。そのハイデガーの思索は前期と後期に...
―― 前回に続いてハイデガー『存在と時間』の一節を読んでいきましょう。対象となっているのは「有意義性」についてハイデガーが論じている一節です。
―― 20世紀以降の現代の哲学を考えるうえでもっとも重要な哲学者とは誰でしょうか。多くの人はマルティン・ハイデガーの名前をあげるにちがいありません。私もそう答えるでしょう。
―― もともと地球上にはいかなる境界線もありませんでした。国と国を分ける国境線も、所有地を区分する境界線も、すべて人間が引いたものです。逆にいえば、国家を設立したり所有権を確定したりすることは、空間に境界線...
―― 前回はニーチェの哲学をとりあげました。ニーチェがいかにキリスト教的世界観に対抗し、それとは異なる世界観を構築しようとしたのかを考察しました。
―― 19世紀ドイツの哲学者、フリードリヒ・ニーチェは「神は死んだ」という有名な言葉を吐きました。
―― あなたの家に友人が助けを求めてきたとします。「助けて!殺される!」と。
―― 前回から引き続き、今回もエルネスト・ルナン「国民とは何か」を取り上げましょう。
―― かつて、ナショナリズムを批判することが、日本の哲学・思想界において最重要のテーマの一つだったことがありました。90年代後半から00年代前半にかけてのことです。
―― 前回から引き続き、今回もハンナ・アーレントの『人間の条件』を取り上げましょう。アーレントはその著作で、人間が存在するためには三つの活動の次元が必要だと論じました。その三つの活動の次元とは「労働」「仕事...
―― 人間を理解すること。これは哲学にとってきわめて重要なテーマです。たとえば私たちは、ひとはなぜ生きるのか、と問うことがありますよね。やはり私たちは“自分が生きることの意味”に無関心ではいられないのでしょ...
―― デイヴィッド・ヒュームは18世紀イギリスの哲学者です。ジョン・ロックなどとともにイギリス経験論を代表する哲学者として位置づけられています。経験論というのは、一言でいうと、経験によって人間の知識はつくら...
―― 前回は、ミシェル・フーコーの「生−権力」という概念について考察しました。「生−権力」とは、フーコーが1976年の著作『性の歴史1 知への意志』のなかで提起した概念です。その概念によってフーコーは、それ...
―― 近年、統計学という学問がとても注目されています。ビジネス書には統計学を指南する本があふれていますし、大学でも統計学を教育課程のなかに組み込むところが少しずつですが増えています。少しまえに「ビッグデータ...
―― 道徳についてしばしば「性善説か、性悪説か」ということが議論になります。人間の本性は善なのか悪なのか、という問題です。西洋の哲学の歴史においては、しかし「性善説」「性悪説」という概念はあまりでてきません...
―― これまで2回にわたって、ヘーゲルは国家をどう考えていたのか、ということを考察してきました。ただ、それによってヘーゲルの国家論に疑問をもった読者もいるかもしれません。
―― 今回も前回から引きつづき、ヘーゲルは国家をどのようなものとして考えていたのか、ということを考察していきましょう。前回はまず、引用文のなかの「国家は倫理的理念の現実性である」という言葉に注目しました。今...
―― これまで二回にわたって、ヘーゲル『法の哲学』にもとづきながら、国家を哲学的に考察するとはどういうことか、ということを考えてきました。今回はそれを受けて、ヘーゲルは国家をどのようにとらえていたのか、とい...
―― 前回から引きつづき、今回もヘーゲル『法の哲学』の一節について考察していきましょう。
―― ヘーゲルはドイツ観念論を代表する哲学者であり、カール・マルクスをはじめ、その後の哲学者や思想家に多大な影響をあたえた哲学者です。が、日本の現代思想の世界ではあまり人気がありません。
―― 前回から引きつづき、今回もエマニュエル・レヴィナスの他者論について考察しましょう。ふたたび上の引用文をみてください。引用文の終わりのほうでレヴィナスは「〈他者〉の超越」と述べています。これは、世界に存...
―― 現代の哲学において「他者」の問題はひじょうに重視されてきました。ここでいう「他者」とは自分と異なるすべての人のことです。その「自分と異なる」ということをいかに尊重しながら他者に向き合えるか、というのが...
―― 前回から引き続いて今回も、カール・シュミットの「例外状況」の思想について考えていきましょう。シュミットのいう「例外状況」とは、現代の私たちが「非常事態」だとか「緊急事態」などと呼んでいるものです。たと...
―― このところ「緊急事態」だとか「非常事態」といった言葉をしばしば聞くようになりました。たとえば2015年11月、フランスのパリでコンサートホールやサッカー場などを標的としたテロ事件が発生し、120人以上...
―― Amazon.comによるKindle Unlimitedのサービスが開始された。哲学者・萱野稔人氏は、「月刊サイゾー」の連載において、『複製技術時代の芸術』(ヴァルター・ベンヤミン/晶文社)を引用し...
―― 今年6月におこなわれたイギリス国民投票の結果は世界を驚かせました。まさかイギリスが国民投票でEU離脱を選択するとは、多くの人は予想していなかったに違いありません。その結果について日本では、イギリス国民...
―― 分配の問題があらためて注目されています。たとえばヨーロッパ諸国では極右政党が勢力を増しています。なぜ人権を重んじるヨーロッパの国々で、移民排除を唱える極右政党が支持を拡大しているのでしょうか。それは、...
―― これまで2回にわたって死刑の問題を考えてきました。1回目はチェーザレ・ベッカリーアの死刑廃止論をとりあげました。
―― 前回はチェーザレ・ベッカリーアの死刑廃止論を検討しました。ベッカリーアは哲学の歴史のなかで、とりわけ近代以降の哲学の歴史のなかで、初めて正面から死刑に反対した思想家です。ベッカリーアの死刑廃止論がでた...
―― 読者のみなさんは死刑制度に賛成でしょうか、反対でしょうか?
―― 読者のなかには「ルサンチマン」という言葉をきいたことのある人も少なくないでしょう。おもに“負け組”の人が“勝ち組”の人に対してもつ「反感」や「非難」「ねたみ」の感情をさす言葉です。