触覚のかわいらしさも相まって、どことなくウサギに見える蚕。幼虫時代とのギャップも萌え。
ふみ奈 あ、蚕は小学生のとき、飼育係を担当してた!
呂布 見てくださいよ、ほぼウサギですよね。
ふみ奈 見慣れていないだけで、美しい生き物に見えなくもないですけど……。
呂布 女の子ってチョウは平気だけど、蛾は苦手ですよね。でも、よく見てみると蛾のほうが毛がフサフサで、フォルムも丸みを帯びていて哺乳類に近い。ただ、蚕はなかなか出会えないので、スズメガを見てもらいます。
モフモフしている鳥類に見えなくもないスズメガ。凝視することで、蛾ともわかり合えるかも!
ふみ奈 え、フクロウみたい! いや、ウグイスかな? 鳥っぽいですね。
呂布 ネザーランド・ドワーフみたいでしょ? 僕は自宅で飼育もしてるんですけど、羽化したらリリースする活動をしています。
ふみ奈 なんか紹介してもらっている昆虫、平気になってきているような……こんなに連続して見る機会もないから麻痺しちゃってきたのかな(笑)。今、この瞬間だったら画像じゃなく実物でも触れそうな気がする。
呂布 もうクリアしたも同然ですよ、この企画! じゃあ、セスジスズメも見てください。そのへんにいて嫌われる蛾です。でも、よく見てみるときれいな模様じゃないですか?
ふみ奈 いや……やっぱり時間がかかりそう(笑)。
呂布 僕が育てたセスジスズメの写真を見てもらいたいんですけど、どうですか、このイケメンな鋭い目つき。
まるで戦闘機のようなフォルムのセスジスズメ(上)。そして呂布氏のイケメンに育成中のセスジスズメ(下)。
ふみ奈 ホントだ、かっこいい。ワシに見える。
呂布 その勢いのまま、クスサンを見てください。
「あれ、こんな柄の洋服、見たことある!」と思わずうなずいてしまいそうなクスサン。
ふみ奈 これは“蛾中の蛾”って感じですね。でも、見方を変えるとグレムリンに見えるかも。
呂布 かわいい蛾じゃなく、きれいな蛾、オオミズアオもいます。
ふみ奈 これは……キャベツ?(笑) っていうか、小さい頃から呂布さんの昆虫授業を受けてたら、絶対昆虫が苦手になることはなさそう。だいぶ耐性ができてきてますもん。
サイズはなかなかですが、キャベツだと思えばなんのそのなオオミズアオ。
呂布 僕もそうなってもらいたくて、ツイッターなんかで虫の写真をアップするんですけど、だいたい50人前後のフォロワーが減る。それでも「昆虫の良さがわかってきました!」って言ってくれる少数派もいるんです。きっと彼らの今後の人生は、確実に豊かなものになっていきますよ。
ふみ奈 「気持ち悪い!」「怖い!」っていうネガティブなワードで育っちゃうと、ずっとその印象って変わらないですもんね。今日みたいにポジティブなワードで教えてもらうと、身近なものに思えてきます。
呂布 これはどうですか、ゾウムシ。どんぐりの中にいる昆虫です。
「一度ついたら剥がれなさそう!」な足の具合が女子は苦手意識を促すゾウムシくん。
ふみ奈 これは……かわいくはないかな(笑)。
呂布 サイズは小さいけど、女子ウケしない側の昆虫なのかなー。
ふみ奈 これまで見てきた蛾やイモムシとは容姿が違うからかな。
呂布 ゾウムシの写真集とかもあるんですよ。
ふみ奈 ってことは、私より写真集を出している可能性も……? ライバルですね。
呂布 ふみ奈さんの名誉に誓って言いますけど、ゾウムシの写真集のほうが確実に少ないです(笑)。衣装も変えられないので。
ふみ奈 よかったー(笑)。なんかゾウムシは、くっついたら剥がれない力強い足、って感じがします。
呂布 でも、1~2mmのか弱い生き物ですよ。きっと、日常のどこかで出会ったら、これからは「あ、ゾウムシだあ☆」って驚かなくなりますよ。
~以降、ハエやチョウ、蛾、インスタ映えもする昆虫を紹介する呂布氏~
(写真/岩澤高雄・The VOICE)
ふみ奈 昆虫って……奥が深い!
呂布 例えば、買い物に出かけて街路樹を見たら、イモムシと出会いました。葉っぱごとちぎって、家で1週間くらい育てて、さなぎになって羽化したら……
ふみ奈 リリースします。
呂布 完璧です。
――さて、呂布さんはふみ奈さんに対して「カラダがすごいから何を着ても絵になります。ギリギリラインのぽちゃ感が素晴らしい」と、過去のインタビューで言っていたことがあるんですが、ふみ奈さんを昆虫界でたとえると、何になりますか?
呂布 ふみ奈さんは……与那国島にいるレジェンド、ヨナグニサンですね。
まるでグラビアアイドルが着用するような水着の柄をしたヨナグニサン。ふみ奈ちゃんの次回グラビアに期待!
ふみ奈 ヨナグニサン……? って、今までの人生で見た蛾の中でも一番インパクトがスゴい!(笑) しかも、デカーい!
呂布 これが蛾界のふみ奈さんです。もう、怖くないでしょ?
ふみ奈 耐性はついてきたけど……さすがにこのサイズが目の前に現れたら、勝てる気がしません! でも、このサイズ、水着くらいのサイズはあるし、ヨナグニサンでグラビアできそう。
呂布 与那国島ロケで、おっぱいの谷間にポカリスエットとか砂糖水を塗ってたら、(ヨナグニサンが)とまる可能性は十分あります。
ふみ奈 コロナが落ち着いたら挑戦してみたい!
(写真/岩澤高雄・The VOICE)
呂布 ちなみに昆虫企画ということで、僕は今後、昆虫食に期待してるんですね。正直、いま食べてる世の中の昆虫食って、「野生の虫を捕まえて佃煮にする」みたいな無理やり感が否めないんですよ。そのへんの木苺をもいで食べているのと大差ない。なので、農家の人が食用に養殖し、エサもこだわり抜いた昆虫食こそ、真の昆虫食だと思うんです。それこそパッケージには「私たちが育てました」という老夫婦の写真が貼られているイモムシパックとか。そういう時代になることを楽しみにしてるんです。
ふみ奈 確かに昆虫食は免疫がないだけで、栄養価は高いって言いますもんね。そもそも最初は動物を食べることにも抵抗はあったでしょうし、そう考えたら遠くない話かもしれませんね。
呂布 水原希子みたいな子が「今朝もフルーツイモムシ5粒、チュプりました」とかインスタで紹介するだけで爆流行りですよ。
ふみ奈 おしゃれな食べ物、っていう雰囲気が出れば、SNSで「#昆虫食」ってハッシュタグも普通になるんでしょうね。
呂布 そう、食糧難という問題も踏まえて、必然的になるかもしれないし。
ふみ奈 ハリボー(グミキャンディ)の昆虫バージョンとかも発売されそう!
↑画像をクリックすると拡大します。(写真/岩澤高雄・The VOICE)
――ふみ奈さん、だいぶ克服できたんじゃないですか?
ふみ奈 克服はまだかもしれないけど、興味は持てるようになりました。「きゃー!」「気持ち悪ーい!」「こわーい!」とか、周囲が怖がる環境だと影響されちゃいそうだけど、呂布さんはじめ、「虫は怖くないんだよ」っていうみなさんで固められたら、触れるような気すらします。というか、虫のことを「かわいい」と思えた瞬間が訪れたこと自体、私が一番驚いています(笑)。
呂布 何事もひとつのきっかけで変わりますからね。夏は終わっちゃいますけど、昆虫は秋も楽しめますから。
ふみ奈 こないだ「虫を触っているだけで頭脳明晰になる」みたいなテレビ番組を見たんです。私、子どもをきちんと育てる情報を集めるのが趣味なので、もし自分に子どもができたら、子どもにはいっぱい虫と触れ合ってほしいと思いました。お母さんが昆虫を触れたら、もっとよい教育になりますもんね!
呂布 素晴らしい!