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ドラマ『HiGH&LOW』はEXILE版『テニミュ』である――視聴率以上の金脈を狙うLDHの目論見

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『月刊EXILE 2015年 11月号』(LDH)

 EXILE一族が総出で出演するドラマ『HiGH&LOW~THE STORY OF S.W.O.R.D.~』(日本テレビ系)がスタートした。視聴率は深夜帯ながら初回は1.9%、第1話2.7%、3話2.3%と及第点をクリアしているが、歴史的大ゴケドラマ『HEAT』(フジ)の主演として汚名をこうむったAKIRAなどの例を見ても、どうもEXILEは視聴率に縁がないのではないかという疑念は拭えずにいる。

 しかし、今回の『HiGH&LOW』に関しては、制作全般を担っているEXILEの事務所・LDHには"視聴率以外”の狙いがあるという。

「そもそも今回は視聴率を狙ってドラマを制作しているとは思えない。数字が良いにこしたことはありませんが、深夜1時半からの放送では、たとえ熱心なファンでも毎週見るのには厳しい時間帯。視聴率獲得以上の目的が今作にはあるんです」(テレビ局関係者)

『HiGH&LOW』はドラマにとどまらず、来年夏の映画公開、劇中歌を担当するLDHアーティストによるCDアルバムの発売、そしてそれを引っさげてのライブツアーまで、映像と音楽を横断する総合エンタテインメントとして展開していく予定だという。さらにこれらには、ある仕掛けが用意されているという。

「このドラマは複数の"不良チーム"が対立しあうという設定になっています。不良チームにはそれぞれチーム名とエンブレム、さらにはカラーが決められている。この設定が今後"物販"の面でかなり良い働きをしてくるはずです」(ライブ制作関係者)

 CD不況の音楽業界では、ライブ事業が頼みの綱になっているのは周知の事実。さらにそのライブ事業の中でも、売り上げの大事な部分は「グッズ物販」が担っているというのは通説である。

「EXILE一族のライブも物販での儲けはかなり大きいといわれています。『HiGH&LOW』を利用すれば、EXILEや三代目JSBだけではなく、各不良チームごとのグッズを展開できる。そうすれば今まで以上の儲けが期待できるんじゃないですかね。EXILE・三代目JSBの人気メンバーを"ドラマの設定"という名目のもとバラけさせ、数チームに再編成することで、物販面での可能性も広がったというわけです」(前述のライブ制作関係者)

 この"チーム分け"というスキームが金脈を掘り当てる可能性があるのは、なにも物販面だけではない。オタク系カルチャーに明るいライターは、今回のLDHのプロジェクトがアノ人気女子向けコンテンツに似ていると指摘する。

「『HiGH&LOW』はEXILE版『ミュージカル・テニスの王子様』(以下、テニミュ)といってよいのではないでしょうか(笑)。テニミュも学校(=チーム)ごとに設定やカラーがあり、まずは『どのチームを応援しようか』という選択が一つの楽しみになっている。そして贔屓のチームに感情移入していくファンは、グッズを熱心に集め、公演に熱心に通います。そういう"オタク的"な楽しみ方ができるコンテンツを、オタクカルチャーとは最も縁遠い存在のEXILEがやるというのは興味深いです」(オタクカルチャー系ライター)

 テニミュは従来のマンガ・アニメオタクだけではない幅広い層にウケ、いまや1公演で2億3億を稼ぎ出すともいわれている。奇しくもテニミュを主催するネルケプランニングとLDHの本社が同じビルにあるわけだが、総合プロデューサーのHIROがテニミュから着想を得た可能性も…?

「それは分かりませんが(笑)。しかし、HIROさんはEXILEがいわゆる"マイルドヤンキー"であったり、コワモテなイメージであることは自覚していると思いますし、そこから一歩脱却したいと考えているのではないでしょうか」(前述・テレビ局関係者)

 つまり、"ドラマ"というフィクションの力を借り、メンバー一人ひとりのイメージを従来のEXILE的なイメージから離すことで、マイルドヤンキー文化を嫌煙していた層に訴求したい思惑があるのではないかという。

「テニミュに加え、女性ファンの多いマンガ『Free!!』『弱虫ペダル』『ハイキュー!!』などはどれも"チーム男子モノ"です。同じチームの中にいる男の子たちの人間関係に萌え、また対戦相手との関係にも萌える。『HiGH&LOW』もいわばこの"チーム男子モノ"ジャンルと呼べます。それこそテニミュにハマる文化系女子に響けば、ファン層拡大のチャンスもあるのではないでしょうか」(前述のオタクカルチャー系ライター)

 果たして視聴率以上の成果が得られるのか、その動向に注目したい。


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