マル激 TALK ON DEMAND
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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第56回

国後・択捉は日本の領土なのか? アメリカの去勢と歴史的歪曲【中編】

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ダミー社の隠蔽体質と御用メディアのタッグ

神保 永田町を舞台に、米ソ冷戦が行われていたということですね。

宮台 大事なことは、鳩山一郎さんの世代までは愛国主義者が「対米自立」つまり自主路線を取った事実です。戦前も「右」といえば「対欧米自立」です。ところが、アメリカ傀儡政権である岸信介以降は、「右」の意味が変わってしまう。「親米右翼」などという、それまでありえなかった存在が、「右ヅラ」をするようになります。

 アメリカは、自分たちの利益のために、ソ連が絶対に飲むことができない無茶な交渉態度を、日本に強要したわけです。「解決した領土問題を、むりやり未解決にしろ」というアメリカの無体な要求を、外務省が受け入れてしまったのは、なぜでしょうか?

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第55回

唯一の被爆国・日本が選んだ原発大国への知られざる道程【前編】

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ビデオジャーナリストと社会学者が紡ぐ、ネットの新境地

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今月のゲスト
武田 徹[ジャーナリスト]

──東日本大震災による福島原発問題は、多くの課題と問題を日本に突きつけている。マル激では多角的に福島原発問題をあつかってきたが、そもそも日本が世界屈指の原子力大国への道を突き進んだ背景には、どのような理由があったのだろうか? 唯一の被爆国だからこそ知る"原子力の巨大な力"に引きつけられた歴史を、『私たちはこうして「原発大国」を選んだ』の著者であるジャーナリストの武田徹氏と共に追う──。

神保 今回も原発関連のテーマでお送りします。福島第一原発の事故をめぐっては、原子力の是非だけではなく、日本の民主主義はどうなっているのか、メディアのチェック機能は機能しているのか、そして我々は今、歴史上どの地点に立っているのか......など、これまで水面下でくすぶっていた多くの問題を、マル激では浮き彫りにしてきました。

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第55回

唯一の被爆国・日本が選んだ原発大国への知られざる道程【中編】

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ゴジラと手塚作品、原子力との密接な関係

宮台 集合的なセルフイメージの問題です。政治家たちが表舞台であえて口に出すまでもなく、コミュニケーションを支える共通前提として「去勢を埋め合わせる核」のイメージがあったのだと思います。反米左翼だった清水幾太郎や西部邁が、後に「転向」して核武装論を唱えるのが典型です。これは右翼への転向に見えて、「対米自立のための力を涵養せよ」というメッセージで一貫しています。

 実際のところは、武田さんの言われた通りで、日本を主要監視対象とする国際原子力機関(IAEA)があり、その中で最も大きな影響力を持つアメリカが絶対に日本の核武装を望まない以上、親米保守の政治家が「去勢を埋め合わせる核」にすがるのは矛盾で、単なる政治オンチの現れです。だとしても、集合的な社会意識として「原子力=パワー」という図式が機能していたことは否定できません。
神保 原子力の平和利用を訴えた、53年のアイゼンハワー大統領の国連演説には、どんな意味があったと思いますか?

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第55回

唯一の被爆国・日本が選んだ原発大国への知られざる道程【後編】

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教科書にまで介入した国と企業の原発安全神話

神保 「夢のエネルギー」というコピーだけでは、原子力はもう売れない。だから、今度は札束を差し出すようになったと。電源三法は「電源開発促進法」「電源開発促進対策特別会計法」「発電用施設周辺地域整備法」の3つからなる法律ですが、あらためてこれがどんなものであるかを簡単にご説明ください。

武田 簡単に説明すると、電源三法は基本的に、電源立地を推進するため、発電所を造らせてくれた自治体に交付金としてお金を回す仕組みです。それも国民にあまり意識されないように、電気料金に薄く乗せて財源にする。水力発電や火力発電もその対象にはなりますが、一番厚く交付金が下りるのは原発だった。だから、実質的に原発立地を推進するための法律であることは間違いありません。

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第54回

防波堤による安全への驕りと自然災害との向き合い方【前半】

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──ビデオジャーナリストと社会学者が紡ぐ、ネットの新境地

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今月のゲスト
片田敏孝[群馬大学大学院教授]

 国内屈指の津波対策を講じた地域──津波防災の専門家である群馬大学大学院の片田敏孝教授は、三陸沿岸についてこう語る。だが、東日本大震災では、巨大な防波堤が設置されていたにもかかわらず、膨大な犠牲者を出した地域もあれば、海抜0メートルに位置する小中学校がありながら、登校していた児童や生徒約3000人全員が無事避難した地域もある。揺れの大きさ、津波の高さなど、あらゆることが"想定外"だった今回の大地震から、一体、日本人は何を学ぶべきなのだろうか? 

神保 僕は地震発生直後に被災地に取材に入り、まずは津波の威力と被害の甚大さを知り、茫然自失となりました。しかし次第に、物的な被害と人的な被害のバランスに、地域差があることに気づきました。つまり、建物はものすごく壊れていても、住民の多くが避難して助かった地域と、建物はそんなに壊れていないのに、多くの方が亡くなった地域がある。それが、今回の津波災害では今後の復興や防災のあり方を考える上での、ひとつのポイントになるのではないかと考えました。

 そこで今回は、津波防災の専門家で、岩手県釜石市防災・危機管理アドバイザーも務めてらっしゃる群馬大学大学院の片田敏孝教授にお越しいただきました。まず、片田さんは今回の津波の被害状況をどう受け止めましたか?

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第54回

防波堤による安全への驕りと自然災害との向き合い方【中編】

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日本の学校教育と防災訓練の乖離とは?

神保 大人が想定にとらわれている間に、子どもたちが正しい行動を取ったんですね。今度の災害での釜石市内の小学校・中学校3000人の避難率は、ほぼ100%だったのですが、平成18年の千島列島沖地震の際には、10%未満だったそうですね。

片田 日本の学校教育では、先生の言うことは正しいし、与えられる印刷物は必ず正しい、と教えられます。疑ったり、自分で考えたりするための訓練は、あまりされていない。だから、僕は最初にハザードマップを見せて、それを否定しました。

 僕らが考えていたのは、「防災教育においては、知識ではなく姿勢を教えなければならない」ということ。「君たちにできるのは、ただ逃げることだけ。それでも助かる保証はない」と教えているのですから、彼らも懸命に逃げます。

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第54回

防波堤による安全への驕りと自然災害との向き合い方【後編】

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個人に帰依する防災の主体そして社会のニーズ

神保 これから防災都市を造るための議論として、まずは何から始めるべきでしょうか?

片田 今は1メートルの津波でも町が浸水してしまう状況なので、まずは倒れてしまった堤防をなんとかしないといけません。また今回の地震は、陸地側の地盤を沈下させています。あらゆる議論をする前に、暫定的にでもこれに対処しなければならない。

 復興をどうするかの話ですが、釜石市唐丹に本郷集落という地域があります。ここは明治三陸津波のときよりも昭和三陸津波のとき被害が激しかったところで、それ以降に高所移転が行われました。海沿いに住んでいた人たちが標高20メートル以上の地点に引っ越したのです。今回、そこでは一軒も津波の被害に遭いませんでした。このように高所移転が抜本的な解決策であることは確かです。

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第53回

今こそ考える自然エネルギーと原発の呪縛から逃れる方法【前編】

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──ビデオジャーナリストと社会学者が紡ぐ、ネットの新境地

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3月11日に起こった東日本大震災は、数多くの被害を国内外にもたらしたが、その中でも福島原発問題は、震災から1カ月が経った現在でも収束する兆しは見えない。こうした中、原子力発電の必要性があらゆる所で議論されているが、原子力発電所や電力会社に詳しい飯田哲也氏は、瀬戸内海の島に建設が予定されている上関原発の問題点から、新しいエネルギーのあり方を提案している。いびつな電力会社の経営状況と原発の運営方法、そして民主党によるエネルギー政策の欺瞞とともに、今だからこそ考えるべき自然エネルギーについて考察してみたい。
(※本鼎談は、東日本大震災の発生前に収録されたものです)

今月のゲスト

飯田哲也[環境エネルギー政策研究所所長]

神保 今回は、自然エネルギーが専門で原子力発電所の問題にも詳しい、NGO環境エネルギー政策研究所所長の飯田哲也さんをゲストに迎え、現在中国電力が建設を計画している山口県熊毛郡上関町・上関原子力発電所の建設現場で起きている反対運動を取り上げます。

 私は先日、上関原発、およびその対岸に位置する祝島で取材を行いました。祝島は人口500人で、平均年齢がおよそ79歳という、高齢者が多い島ですが、現地の漁業協同組合は、原発建設に対する補償金の受け取りを拒否し、工事への反対運動を行っています。漁師の方々が船を出して、原発の建設予定地に建設資材を運ぶ船舶をブロックすることで、辛うじて工事が止まっている状況です。加えて、普天間基地の移設先とされた沖縄の辺野古の反対運動のように、全国から「虹のカヤック隊」と呼ばれるカヌー乗りの若者たちが集まり、祝島の漁師さんたちの反対運動を支援しています。しかし、2月に入ってからは、中電が工事を強引に進めるような動きを見せており、現場では繰り返し衝突が起きています。

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第53回

今こそ考える自然エネルギーと原発の呪縛から逃れる方法【中編】

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電力会社の隠蔽体質と御用メディアのタッグ

神保 今回のような話は、主要メディアがほとんどまったく報じないので、一般の市民は誰も知りません。知らないから、その是非をめぐるまともな議論が始まらない、という問題があります。

 その意味で、原発をめぐる事実には隠されているものが少なくありませんが、いくら隠しても隠しきれない、日本にとって不都合な真実が一つあります。それが、再生可能エネルギーです。日本が原発を中心とするエネルギー政策を推進しているために、21世紀の鍵になる再生可能エネルギー技術の分野で、中国やドイツ、アメリカなどの後塵を拝し、新しいエネルギー技術で世界に遅れをとっている。中央集中型の電力供給はリスクが大きいし、原子力の場合は放射能リスクもある。ここまで不合理が極まると、元福島県知事の佐藤栄佐久さんのいう「経路依存症」、つまり行政官僚制の特徴である「一度始めると止められない病理」だけでは説明がつかないような気がします。

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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第53回

今こそ考える自然エネルギーと原発の呪縛から逃れる方法【後編】

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民主党はエネルギー政策をどこで見誤ったのか?

神保 民主党は09年マニフェストで、地球温暖化対策として、キャップ・アンド・トレード、フィードイン・タリフ(電力固定価格買い取り制度)、環境税の3本柱の政策を明記しています。野党時代は地球温暖化対策本部の岡田克也本部長と福山哲郎事務局長で、国際水準の温暖化対策を打ち出し、それに基づいて鳩山首相は総理としての最初の国際舞台へのお披露目となった国連総会の演説で「温室効果ガス25%削減」を公約しました。ただ、あれが民主党政権のエネルギー政策のピークで、あとは急転直下で落ちていった。今では自民党時代よりもひどい状態かもしれません。実際に民主党政権にもアドバイスをされる立場にあった飯田さんは、民主党はどこで失敗したと思いますか?

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