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連載
神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第54回

防波堤による安全への驕りと自然災害との向き合い方【前編】

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──ビデオジャーナリストと社会学者が紡ぐ、ネットの新境地

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今月のゲスト
片田敏孝[群馬大学大学院教授]

 国内屈指の津波対策を講じた地域──津波防災の専門家である群馬大学大学院の片田敏孝教授は、三陸沿岸についてこう語る。だが、東日本大震災では、巨大な防波堤が設置されていたにもかかわらず、膨大な犠牲者を出した地域もあれば、海抜0メートルに位置する小中学校がありながら、登校していた児童や生徒約3000人全員が無事避難した地域もある。揺れの大きさ、津波の高さなど、あらゆることが"想定外"だった今回の大地震から、一体、日本人は何を学ぶべきなのだろうか? 

神保 僕は地震発生直後に被災地に取材に入り、まずは津波の威力と被害の甚大さを知り、茫然自失となりました。しかし次第に、物的な被害と人的な被害のバランスに、地域差があることに気づきました。つまり、建物はものすごく壊れていても、住民の多くが避難して助かった地域と、建物はそんなに壊れていないのに、多くの方が亡くなった地域がある。それが、今回の津波災害では今後の復興や防災のあり方を考える上での、ひとつのポイントになるのではないかと考えました。

 そこで今回は、津波防災の専門家で、岩手県釜石市防災・危機管理アドバイザーも務めてらっしゃる群馬大学大学院の片田敏孝教授にお越しいただきました。まず、片田さんは今回の津波の被害状況をどう受け止めましたか?

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