サイゾーpremium  > 特集  > 社会問題  > 【不動産投資】詐欺まがいの手口

――「30年間家賃保証」を謳い、多くのオーナーが被害にあった大東建託やかぼちゃの馬車といった不動産投資。果たして騙されたオーナーは情弱だったのか? それとも百戦錬磨の営業マンの口車に乗ってしまっただけなのか?

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『スルガ銀行 スマートデイズ他シェアハウス関連被害情報共有公式グループサイト』では、被害者の娘なるパンちゃんが事件の解説をしてくれている。

 スマートデイズ(旧スマートライフ)の被害者は、700人から800人、棟数は1000棟を、被害総額は1500億円を超えているといわれている――。

 これは、「スルガ銀行 スマートデイズ他シェアハウス関連被害情報共有公式グループサイト」を掲げる「スルガ銀行・スマートデイズ被害者同盟―取り戻そう平穏な日々―」に掲載されている、被害の規模である。

 被害者の中心は上場企業などに勤めるサラリーマン。「30年間の家賃保証」などの甘い言葉に誘われ、1億円を超える融資を銀行から受けて、シェアハウスのオーナーになったものの、やがて家賃の支払いはストップし、残ったのは銀行への借金だけ。一体どのような不動産投資のスキームがこのような被害者を作り出してしまったのだろうか? ある不動産鑑定士はこう話す。

「スマートデイズと、同社が運営していたシェアハウスのかぼちゃの馬車は、大東建託を辞めた人がコンサルタントになって作り出されたビジネスモデルだと言われています。大東建託は、高齢の土地オーナーに『相続税対策』などと称して賃貸住宅、主に木造アパートを建築させるビジネスが中心。これに対してスマートデイズは、土地は持っていないが、超一流企業勤務の人や、弁護士や医師など安定した高額所得のある、いわゆる『エリートサラリーマン』などに『シェアハウス』を建築させるビジネスが中心でした」

 また、公認会計士で、『相続対策で消える富裕層、生き残る富裕層』(日本法令)などの著者であり、多くの土地所有者や富裕層から相談を受けて来た金井義家氏は、次のように言う。「そもそも判断能力のある人は、サブリースを信じて不動産投資をしたりはしません。大きい会社だから大丈夫だと鵜呑みにしてしまうような人、いわゆる『情報弱者=情弱』と呼ばれる人達がトラブルに巻き込まれることになります。もっとも今ある『相続コンサルティング』あるいは『事業承継コンサルティング』と称するものの99%は、単なる不動産や金融商品などのセールスに過ぎず『情弱専門ビジネス』と言って良いと思います」

『100年マンション 資産になる住まいの育てかた』(日経プレミアシリーズ)などの著書がある、不動産コンサルタントの長嶋修氏もこう語る。

「大東建託といったアパートのオーナーになる人は、営業マンがいい人だからと契約してしまい、おそらく契約書もまともに読んでいないでしょう。そもそもアパート経営を経営としてとらえている人たちではない。そういった情弱的な地主さんをターゲットにしているということです」

 そして、スマートデイズについて、長嶋氏はこう説明する。

「スマートデイズはよく『楽待』とか『健美家』といった不動産投資サイトに広告を出して丸の内や大手町でセミナーを開催。主に年収800万円以上のサラリーマンをターゲットにしていました。融資を引き受けていたスルガ銀行では年収800万円以上ないと1億円の融資はできないという縛りがあったのです。中には金融機関勤務の方や弁護士の方もいましたから、そんなに賢くない人たちではないはずなのですが……」

 奇しくも専門家2人が、今回の特集のテーマである「情弱」という言葉を口にしたが、その中には銀行員や弁護士もいたということで、知識も経験も豊富なはずのそれらの人たちが、なぜ「情弱」といわれるような過ちを犯してしまったのか? まずは、アパート建築、特にこの業界の最大手である大東建託のスキームから検証していきたい。

「30年家賃保証」の 落とし穴とは?

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