サイゾーpremium  > 特集  > 社会問題  > 副業で稼ぎたい人に忍び寄る罠【1】/進化する【情報商材】の最新手口

――「楽して月収○万円」「秒速で○万円稼げる」などの情報を商材とするビジネスはいまだ活発だ。ブログやSNSを利用したアフィリエイト型だけでなく、最近ではサロンなども増えてきたが、これらを悪用しているケースがあとを絶たない。形のない情報をたくみに売りつける側と、カモられる側の心理とは――。

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仮想通貨や投資情報ならまだしも、「アフィリエイトのノウハウを教えます!」などという、情報商材も。SNSなどのプロフィールがめちゃくちゃ充実しているのも特徴的だ。

 ここ数年、「一日数時間の副業で月間数百万円を稼げる」「お金が何倍にもなる投資法」などを謳う、いわゆる悪質な情報商材の被害が多発している。独立行政法人・国民生活センターが公開している資料にも、その事実が如実に表れている。2013年に全国の消費生活センターなどに寄せられた情報商材絡みの相談件数は872件。それが、2018年には8217件にまで膨れ上がっている。ほどなく10倍増に迫ろうという勢いだ。もはや“イノベーション”と揶揄してしまいたくなるような、急激な増加率である。

 情報商材とは、主にネット上で販売される投資、ギャンブル、ネット副業ビジネスなどのノウハウを教えるとする、情報を商品として有料化したものだ。業界の有名人としては、ヒルズ族の代名詞ともなった与沢翼や有名YouTuberのヒカルなどがいる。

 アフィリエイト・ビジネスの健全な発展・普及を目指し初心者向け勉強会などを無料で提供する一方、悪質な情報商材による被害を減らすため関連講座を定期開催している日本アフィリエイト協議会の事務局長・笠井北斗氏は言う。

「情報商材はこれまで、ネット上のオープンな空間に広告を打って、10~20万円の価格帯で販売されるケースが多かった。しかし最近は、LINE@などを使った、引き上げ型の勧誘が増えています」

 引き上げ型とは、クローズドな空間での囲い込み、カモになりそうなユーザーを1本釣りしているとも言い換えられる。なお最近、アフィリエイト協議会にも、悪質な情報商材に対する相談が多く寄せられているのだそうだ。

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 笠井氏は、それらの“ビジネスモデル”には一定の型があると指摘する(右図参照)。まず販売する側(以下、販売者)は、情報の“上澄み”やキャッチコピーを発信しながら、自身のSNSアカウントに消費者を無料で呼び込んだり、もしくはフォローさせる。登録した人たちは、ある種の“見込み顧客”となるのだが、販売者は彼らに数千円、もしくは数万円の情報商材を買うように勧誘する。そして、“ハマった消費者”に対して、「さらに稼げる」などの謳い文句で、サイト制作支援、ツール、個別コンサルティングなどのサービスを高額で売りつけていくという寸法だ。

 価格帯にも共通点がある。「0・3・30の法則」だ。これは、無料、3万円(2万9800円)、30万円(29万8000円)という意味で、徐々に値段をつり上げる手法は、ほとんどの情報商材、また被害額に一致する傾向だという。

「協議会の立場からこんなことを言うのも気が引けますが、一万歩譲って、仮に本当に儲けられるのであれば被害も生まれないし、相談も来ないはず。しかし、みなさんことごとく稼げてないんです。私たちも情報商材を実際に購入して確認する業務などを行っていますが、ほぼすべてがまったく稼げない構造の情報ばかり。それが現在の情報商材業界の偽らざる実態です」

 悪質な情報商材には、違法行為や禁止行為を教える情報商材もある。それらの手法は、実践すれば確かに稼げるのかもしれない。ただ、稼いでしまった瞬間、その買い手も「損害賠償を請求される加害者となってしまう場合もある」(笠井氏)そうで、いずれにせよ金銭的リスクや被害に直結してしまうわけだ。

 実際にそれらを販売していると判断されている企業には、「株式会社オーバースタイル」、「株式会社ルーチェ」などがある。前者は「電脳せどり Leap 利益増大計画」という悪質情報商材を29800円で販売しているが、その内容はアフィリエイトサービスが規約で禁止している「偽装した個人情報で登録し、広告主の商品をアフィリエイト経由で買ってフリマアプリなどで転売する」というもの。情報商材購入者向け会員サイトで不正の手口を教えている。一方、後者はデータ入力などの在宅ワークの募集と偽って、アフィリエイトの高額コンサルティング契約を結ばせる事業者だ。教えている内容はアフィエイトサービスを騙す不正行為。ちなみに、ルーチェは18年9月に東京都から行政処分を受けている。同様に、きっちりと“摘発”が進んだ例はほんの一握り。氷山の一角となっているのが現状だ。

もはやマルチ商法! 上司からの甘い情報

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