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第1特集
泣きながらヌキたい【1】

ただ、ヌキたいんじゃない! 感動しながらヌキたいんだ! 「泣けるエロマンガ」の深い世界

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――エロマンガなのに泣ける!? ロリ少女がアヘアヘしてるアブないストーリーに涙が止まらない!? ヤバイロリコン男だけが読むものだと思っていたエロマンガ業界が誇る「泣けるエロマンガ」のディープな世界を、識者3人の声を借りつつ真面目に分析!

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「Yes!ロリータNo!タッチ」のコピーでもおなじみ、茜新社のロリータ雑誌「COMIC LO」。

 エロマンガとは、いうまでもなく猥褻な描写が含まれる成年向けのマンガであり、その目的は二次元の美少女キャラがヌップヌップとハメ倒され、アヘアヘ喘いでいるのを見て“ヌク”ことにある。しかし、そんなエロマンガの中に、セックス描写はきちんと押さえつつ、緻密な内面描写や劇的なストーリー展開によって読者の涙を誘う作品があるのをご存知だろうか? 本稿では、それらを「泣けるエロマンガ」と定義し、エロマンガに造詣の深い3人の識者に近年の重要作を紹介してもらいながら、エロマンガシーンにおけるその位置付けや存在意義を分析したい。

 本題に入る前に、まず現在のエロマンガ市場ではどのような雑誌、もしくは作風が主流なのか。本誌連載でもおなじみの編集者・ライターの更科修一郎氏はこう見る。

「現状、エロマンガ雑誌の売り上げシェアは、ワニマガジン社のひとり勝ちに近いでしょうね。コンビニ売りの『COMIC快楽天』『COMIC快楽天BEAST(ビースト)』『COMIC失楽天』、書店売りの『COMIC X-EROS(ゼロス)』などですが、特徴は“画力重視”“ノンストレスな作風”です。なお、コンビニ売りと書店売りの違いはゾーニングマークの有無で、コンビニにも置かれる性器描写修正が強めのソフトエロ路線と、18歳未満は買えない書店流通のハードエロ路線で住み分けています」

「画力重視でノンストレスな作風」とは、女性キャラの顔は流行の深夜アニメ調だが、カラダは非常にリアルで肉感的。喜怒哀楽の振れ幅は少なめで読者に緊張や不快感を与えない。“泣き”を促すストーリー性より、“ヌキ”に最適化された表現様式だ。

 似たような傾向は、三次元のAVの世界でも見られる。つまり、例えば「S1」や「MOODYZ」のような大手レーベルのAV作品は、とにかく美形女優を出演させ、チャプター単位でどこを切ってもヌケる仕様にするのが一般的であり、いまやストーリー性のあるドラマものはすっかり影を潜めている。

 しかし、エロマンガにおける“ヌキ”至上主義的な表現は00年代以降のトレンドであり、それ以前にはストーリー重視のエロマンガも数多く存在したという。

「80~90年代は、エロ本もまだ販売部数が多く、エロシーンさえあればどんなマンガを描いてもよかった。そうした良くいえば自由な、悪くいえば適当な編集方針が森山塔(山本直樹)のような作家を生んだともいえます」(更科氏)

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