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お騒がせ男の"最初で最後の懺悔録"──高須基仁 の「全摘」 No.41

NHK大越健介キャスターが2時間特番で見せたキャッチボールと涙は、強烈な反撃だ!

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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東大野球部史上、屈指の投手だった大越。お役所気質なNHKの中で異質な空気を放っていた理由は“育ちの違い”があったからか。フリーになる気はないという。NHKの中で暴れてほしい。

 反撃反論のあり方の究極を見た。8月23日放送のBS1スペシャル『大越健介 メジャーリーグをゆく~知られざるアメリカの素顔~』のことである。3月まで『ニュースウオッチ9』のキャスターを務めていた大越の2時間番組。てっきり「お疲れ様でした」という程度の番組を作ったのかと思っていた。

 大越は、東京大学在学中、野球部エースとして、日米大学野球選手権大会の大学日本代表メンバーにも選ばれたという。NHKのキャスターには興味がないので、そんな経歴は知らなかった。ただ『ニュースウオッチ9』の降板間近に、安保法制や第二次安倍内閣に対して思い切って踏み込む彼を好ましく思った。“国営放送”NHKの限界を逸脱する鋭い論法。久米宏のシニカルさとは違う。インテリ特有の含蓄のある言葉とも違う。よく選択された自分の言葉で語っていた。

 ところが、突然の降板である。彼は、その後のインタビューで「番組に新しい血を入れる重要性は理解しています」と語っていた。周りは明らかに“更迭”とわかっているが、本人はその点に触れず、やはり選択された言葉で回答をしていた。

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