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丸屋九兵衛の音楽時事備忘録「ファンキー・ホモ・サピエンス」【20】

黒眼豆豆(ブラックアイドピーズ)の20年を総括。極悪舎弟のポップな変身劇

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『The E.N.D.』

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ブラック・アイド・ピーズ(販売元:ユニバーサルミュージック)

ここでは、キャリア最大のヒットである09年リリースの5作目を。「もはやアルバムという概念は死んだ」と諦観したウィルがまとめ上げた本作は、「Boom Boom Pow」と「I Gotta Feeling」の2大ヒットに導かれて、世界的大ヒットに。ファーイースト・ムーヴメントら、後続のヒップホップ・アクトのEDM化への道も開いた。


 台湾に行くたびに感心するのは、現地における洋楽アーティスト名の漢字表記である。

 カタカナのような表音文字がないから、漢字でムリヤリ音訳したり意訳したり……時に超訳と誤訳も混入した漢字名の地獄絵巻は、得てして抱腹絶倒ものとなる。

 その中でも、直訳ぶりでワシの心をとらえたのは「黒眼豆豆」。〈黒=black/眼=eye/豆豆=peas(複数形)〉――そう、「ブラック・アイド・ピーズ」だ!

 そんなブラック・アイド・ピーズ(以下、BEP)に異変が起こっているようだ。11年末からグループとして活動を休止していた彼らは、グループ始動20周年となる今年、活動再開&作品発表(?)予定なのだが……紅一点メンバーのファーギーは、そこに招かれていないという。

 ファーギー自身も「私は20年間ずっと在籍していたわけではないし」と発言している通り、実はこのグループ、今の姿に落ち着くまで長い旅をしてきたのだ。今回は、その遍歴を振り返ろうと思う。

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