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宇野常寛の批評のブルーオーシャン 第42回

『あまちゃん』の時代

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──既得権益がはびこり、レッドオーシャンが広がる批評界よ、さようなら!ジェノサイズの後にひらける、新世界がここにある!

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『あまちゃんメモリーズ  文藝春秋×PLANETS』

 ほとんど社会現象と化していたNHK連続テレビ小説『あまちゃん』が最終回を迎えた。

 最終回直後の正直な感想を述べさせてもらえれば、僕はこの作品を仮に「採点」するなら100点満点で98点をつける。しかし、個人的な思い入れはまったく見つけることができなかった。かといって批判的なわけでもなく、毎朝楽しく見ていた。けれど、『木更津キャッツアイ』や『マンハッタンラブストーリー』に出会ったとき(ちょうど10年ほど前だ)の、この作品の素晴らしさ、そしてこの作品から得た刺激で広がった思考について世界に全力で訴えなければ自分は死ぬ、といった気持ちは今回の『あまちゃん』からは受け取ることができなかった。

 それは僕が単に歳を取ったということかもしれない。しかしそれ以上に今、感じているのはクドカンは『あまちゃん』をどれくらい信じていたのだろう、ということだ。もちろん、作品としての『あまちゃん』には全力投球だっただろうし、その可能性も信じていただろう。しかし、『あまちゃん』というタイトルに込められたアマチュアリズム(が象徴するもの)をクドカンが信じていたかは微妙だと僕は思う。

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