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第1特集
ついにお陀仏! 裏原ファッション【3】

裏原カルチャーの証言者・米原康正が咆哮! 「NIGOくんは文脈が変わっていった」

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──ここまでのレポートを裏付ける形として、裏原界隈の文化をリードしてきた、編集者にしてフォトグラファー、そしてクリエイティブディレクターである米原康正氏にご登場してもらい、裏原の「ほんとのところ」について語っていただいた。

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米原康正氏。(写真/尾藤能暢)

――改めてお聞きしますが、「裏原系文化」はもう終わったのでしょうか?

米原 ストリート系ファッション誌のほとんどが、メジャーになった後の裏原系のブランドをメインとして扱って、大きくなったくせに、それが売れなくなってきたら掲載しなくなり、広告費を出せないブランドを拒否するようになった。そして雑誌が売れなくなると、裏原系ブランドがダメになったと責任を押しつけて「終わった!」なんて言い始めるんだよ。

――まずはメディアの責任が第一にある、と。

米原 そう。だんだんファッションメディアが代理店化していって「タイアップしませんか?」ってことしか言わなくなった。それが顕著になりだしたのは06年くらいからだと思う。裏原が死んだってよりは、ファッション誌が死んだの。今のファッションジャーナリズムって単なる御用聞きでしかない。それはメディア全般に言えることで、「サイゾー」だってタイアップをいっぱい入れてるし、書けないこともあるわけでしょう。そのあたりは、ちゃんと書いてほしい。

――はい(笑)。一方、今回、取材記事を書く過程で、「裏原系ブランドの商品の生産数の少なさゆえ、消費者が毎回並ぶのに疲れてしまい、ブームが収束したのでは?」という意見をよく耳にしました。

米原 僕は「じゃあ、並ばなきゃいいじゃん」と思う。初期の裏原系は常に客に「商品が少ない」という飢餓感を与えて、なおかつ、無理に店舗を拡大しなくてもいい、って売り出し方が新しかったんだよ。ヘクティクというショップがたった3坪の店舗で3億円稼いだことが話題になったけど、小さな店に果てしなくお客さんが来る状況を作ったのは、これまでのビジネスモデルとしてすごく新しかった。等身大の、自分たちと同じ世代が作ったものを同じ世代が買うなんて、日本の中で初めてのこと。つまり、裏原系のクリエイターは「作り手も買い手も同世代」というサイクルを発明したんだよ。TシャツなんてそれまでたかがTシャツにすぎなかったのに、Tシャツ一枚を6000円でバンバン売った。それは今までの経済体系を壊すことだし、すごくパンクじゃん。だから、裏原系っていうのは、反逆児なのよ。でも純粋な不良だから、悪い大人たちに騙されていった。裏原という文化の規模が大きくなるにつれて、「会社をもっと大きくしましょう」と煽る大人が急に現れて「もっとわかりやすくしましょう、デカイところとコラボしましょうよ」と煽った。さらに言えば、みんな本当に女に弱い(笑)。アイドルが急に裏原ブランドを着てファッション雑誌に出だした時期があった。そこでは、本来アイドルを使う意味や理由を考えてキャスティングするべきなんだよ。ところが、みんな女に弱かった。アイドルとか言われちゃうとコロってカンジだった(笑)。そこが裏原系のダメなところかな。ポジションとして、芸能界なんかよりもずっと文化的に上のヒエラルキーに存在して、アイドル的なモノに「NO!!」を突きつけるのが裏原系の役割だったのに、いつの間にか既存のシステムに取り込まれてしまった。

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