サイゾーpremium  > 特集  > 企業裏事情  > 日本とそっくり! 【韓国版トクホ】の危険性と日本への影響

──ところで、昨今の韓流ブームにより、高麗人参や紅酢など、韓国の健康食品にも注目が集まっている。そして実は、その中に、日本の「トクホ」に位置づけられる商品も存在しているようで……。

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「健康機能食品副作用申告センター」の掲示板で、実際に問題視されていた「ポリョンメディカル」のHP。(写真上) 現在、日本でもトクホに認定されている日清オイリオ「ヘルシーリセッタ」は韓国の健康機能食品にも09年より認定されている。(写真右)

「Well-Being」という言葉がある。

 2002年から韓国国内で使われるようになった流行語だ。もともと欧米で使われていた用語で、「幸福」とか「福祉」を指す。ただ、韓国では多忙な日々から健康な体と心を取り戻す、健康志向のライフスタイルとして浸透していった。

 当時、韓国では有機野菜など”健康な食文化”に対する需要が高まったが、同年8月に、韓国食品業界を取り巻くあるニュースが報じられた。「健康機能食品に関する法律」の制定。この「健康機能食品」は、日本でいうトクホの商品に近い(栄養機能食品と特定機能食品を合わせた定義)。カプセルや錠剤、一般的な食品のようなものまで、その形は多彩だ。

 年々、市場も拡大しており、全体としては肥満や生活習慣病対策関連の商品が売れ筋。日本と事情は近い。ただ、高麗人参から抽出される紅参を使用した商品が圧倒的に多く、市場全体の50%以上を占めているというのは特徴的だ。紅参は、糖尿病や高血圧予防、抗がん作用などの効果があり、”万能食品”として認知されている。

 一方、日本でいう個別許可型の「健康機能食品」も全体の約10%流通している。個別許可型の中で近年売り上げを急激に伸ばしているのは、肝機能関連商品。世界トップクラスの飲酒量を誇る、韓国ならではのお国事情がうかがえる。また、免疫機能関連や皮膚関連商品も売れ行きが好調だ。一部メディアによると、日本で放射能が流出したことにより、環境汚染への懸念が高まったからだという分析もある。

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