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お騒がせ男の”最初で最後の懺悔録”──高須基仁 の「全摘」 No.11

180度転向した猪瀬直樹、勲章を喜ぶ大島渚より17年かけて変わったLiLiCoを支持する!

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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辛苦を刻んでも笑い飛ばし忍耐力がある、バイキングの匂いがする女が私は好きだ。ホームレス生活脱出のために裸体をさらしたLiLiCo、不倫騒動からぐちゃぐちゃの中西(山本)モナ、年齢不詳の岡本夏生……みんなバイキングっぽい。

 ほんの5~6年前、街場のやんちゃなジャーナリストを気取った猪瀬直樹が、理由もなく副都知事になり、都知事になった。テキトーに遊んでいた高校時代の友人、朝比奈豊は、毎日新聞社長になり、顔立ちが変わり、話は金のことばかりになり、5年目を迎えようとしている。

 18年前、加納典明は写真集がわいせつ物に当たるとして逮捕されたが、その後、彼の“復帰作”のプロデュースの依頼があった。私は加納の写真はあまり好きではないが、その話題性を見込んで引き受け、ちょうど売り込みがあったタレントを起用した。そして出版されたのが、LiLiCoのヘアヌード写真集『前夜』(右画像)である。版元の風雅書房はその後倒産したため、幻の作品となった。

 出版時、東京スポーツは「加納典明復活」と一面で取り上げた。だが、全然売れなかった。

 あの時、LiLiCoは、撮影現場に得体の知れない中年男性2人と車で来た。どうも車の中で寝泊まりしていたようで、ロケ地であった浅草観音温泉で本気で風呂に入っていた。売り込みは、おそらく金のためだろう。感じのいい子で、真摯にスポンと脱いだ。

 それから年月がたち、TBS系『王様のブランチ』の映画評論で出てきた。女性映画評論界はムラ社会。そこを勝ち抜いたとは、よくがんばったものだ。私は『王様のブランチ』に出ている間は、ヌード撮影にまつわる、とっておきの裏話は暴露しないと心に決めた。以降、時折、溜池山王の交差点でLiLiCoを見かけたが、すがりつくような目をしていた。「タイミングを待って」と言いたかったのだろう。

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