連載
お騒がせ男の”最初で最後の懺悔録”──高須基仁 の「全摘」 No.10

『散骨』の装丁画家の死をきっかけに誓う2013年はエロス版ドン・キホーテを作るぞ!!

+お気に入りに追加

──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

1302_takasu.jpg
都知事選で史上最多の約433万票を獲得したという猪瀬直樹よ。お前は信州大学の全共闘だったことを忘れずに、驕るなよ。私も所詮、中央大学の学生運動出で、おもちゃ屋、ヘアヌード屋だった。その限界はよくわかっているぞ。

 2012年、芸能人から闇の人までさまざまな人が亡くなった。それは例年のごとくなので特別な感覚はないが、衝撃だったのは、私の処女小説『散骨』(光文社)の装丁画を手がけた、画家で武蔵野美術大学教授の三嶋典東氏が12月1日に亡くなったことだ。

 三嶋氏は、寺山修司の『続・書を捨てよ、町へ出よう』(芳賀書店)の装丁を手がけたことでも知られる。私は寺山に憧れがあった。寺山は、まったくの虚の世界が書ける。私は人がよすぎるせいか、フィクションと言いながらノンフィクションに近いものしか書けない。加えて作家デビューが遅く体力がない。寺山には及びもつかない。

 02年『散骨』を出すとき、迷わず「装丁は三嶋さんにお願いしたい」と光文社に頼んだ。編集者が問い合わせると、彼は私のことを「ヘアヌードの人」と知っており、ゲラを絶賛し、装丁画を快諾してくれた。

 そして、出来上がった絵が、腕のない女性である。エロチックである。エロスの神髄には、ドイツ文学者の種村季弘(04年没)、フランス文学者の澁澤龍彦(87年没)がいる。『散骨』には、種村や澁澤へ敬意を込めた文章を忍ばせた。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2019年11月号

Netflix(禁)ガイド

Netflix(禁)ガイド
    • SNS時代の【アメリカ】動画
    • ケガしても【拡散希望】の狂気
    • 海外ポルノ界の【全裸監督】たち
    • 本家【全裸監督】の海外での評判は?
    • 【小林直己】ネトフリで世界進出
    • 世相を反映【ディストピアSF】傑作選
    • 【A-THUG】が推すドラッグ番組
    • 下品なだけじゃない【恋愛リアリティ番組】
    • 【恋愛リアリティ番組】一挙レビュー
    • 【みうらうみ】ネトフリドラマグラビア
    • ネトフリ人気作の【エロ依存度】
    • 【人気作6作】のエロシーン検証
    • 【奈良岡にこ】再生数アップのサムネ術
    • 【スタンダップコメディ】作品のトリセツ
    • 【スタンダップコメディアン】が語るAマッソ問題
    • 【クィア・アイ】と女言葉翻訳の問題
    • 【差別語】翻訳の難しさ
    • 配信で見返す【90年代ドラマ】
    • タブーな【民法ドラマ】6選

収監直前ラッパーD.Oの告白

収監直前ラッパーD.Oの告白
    • 【ラッパーD.O】悪党の美学

NEWS SOURCE

    • 【関電スキャンダル】3つのタブー
    • 【あいちトリエンナーレ】騒動の余波
    • 【浜崎あゆみ】ドラマ化と引退疑惑の真相

インタビュー

    • 【松本妃代】──実は踊れる演技派女優
    • 【FUJI TRILL】──モッシュを起こすヒップホップDJ
    • 【Neon Nonthana & Eco Skinny】──カップルの日常ラップ

連載

    • 表紙/福井セリナ「ポッと入ったんです。」
    • 【石田桃香】紫に包まれる肢体
    • 【真帆】がいるだけで
    • 【日本】で新しいことができないワケ
    • 【萱野稔人】宇宙生物学と脳の機能から見る人間(後)
    • 追悼【高須基仁】という男
    • 不要な【アレンジ】おもてなし魂
    • 【Lizzo】女性MCたちの一斉開花
    • 町山智浩/【ハスラーズ】ストリッパーの逆襲
    • 【アメリカに依存する】日本のサイバー戦争対策
    • 小原真史の「写真時評」
    • 五所純子「ドラッグ・フェミニズム」
    • 笹 公人「念力事報」/TOKIOの晩年
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ博物館」
    • 稲田豊史/【愛がなんだ】がヒットする日本のヤバさ
    • アッシュ・ハドソンの「アングラ見聞録」
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 元エンジニアが作る【古代クジラ】を冠したビール
    • 更科修一郎/幽霊、TVの国でキラキラの延長戦。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』