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第1特集
リクルート上場に立ち込める暗雲【5】

リクルート出身の人材コンサルタント・常見陽平が喝破「リクルートはもはや先進企業ではない」

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──上場によってリクルートはどのように変わるのか? 元リクルート社員で、「とらばーゆ」編集部などを経て、現在は人材コンサルタントとして活躍する常見陽平氏に話を聞いた。

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 今回の上場を機にリクルートがどのように変わるのかを考える前に、まずは今のリクルートについてお話ししましょう。「人材輩出企業」と言われるリクルートは、成長意欲が高い自立型人材を採用する方針を取っています。その上で、入社後のモチベーションアップ施策にも力を入れており、数字に出ない仕事で活躍した社員でも社内報で大きく取り上げるなど、「どの部門のどの社員が頑張っているのか」を社内で共有するようにしています。もちろん業績を上げれば給料やボーナスに反映されますし、昇進・昇格も早い。20代で関連会社の社長や投資先の役員に抜擢されたという事例もあります。

 こうした“革新的な企業”という「リクルート幻想」に日本中が踊らされている部分があって、「リクルートを目指すべきだ」と考えている大企業やベンチャー企業は、「実力主義」という表面だけを都合よく解釈し、リクルート式の人材マネジメントを劣化コピーする。その結果、ハードワークを強いるだけの「やりがいの搾取」になってしまう。小学生がプロレスの技を真似してケガしてしまうのと、同じ構図です。

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