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宇野常寛の批評のブルーオーシャン 第22回

2012年は希望の年になるか?

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──既得権益がはびこり、レッドオーシャンが広がる批評界よ、さようなら!ジェノサイズの後にひらける、新世界がここにある!

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『2012年日本はこうなる』

 先日、NHK教育の討論番組『新世代が解く! ニッポンのジレンマ~震災の年から希望の年へ~』という番組に出演した。「格差」をテーマに討論すること6時間、へとへとになったが非常に充実した番組になったと思う。

 テーマは「格差」。いわゆる「ロスジェネ」論壇の勃興と衰退から数年を経た現在、多方面からこの言葉をキーワードに日本社会を分析する──そんなコンセプトで番組は進行した。

 曰く「日本に存在するもっとも深刻な〈格差〉は世代間格差である」、曰く「小さなイノベーションを大事に民間の活力を伸ばそう」、曰く「官は民の創意工夫の邪魔をするな」、どれも正論で、僕自身大変勉強になった。おそらく既存の論壇誌やテレビの討論番組ではあまり出てこない視点から、「格差」問題を考えるきっかけをたくさん提供できたはずだ。元旦放映予定なので、この号の発売時にはすでに終わっているはずだが、機会があればぜひ観てほしい。

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