サイゾーpremium  > 特集  > 宗教  > 【宗教団体の機関誌】から読み解く信者の日常と本質

――信者でなければ、なかなか目にすることのない宗教団体の機関誌。なにやら難しい教義などがずらずらと書かれているのかと思いきや、いざ中身を開いてみると……。

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機関誌ではないが、書籍といえばやっぱりコレでしょう! 読まずに死ねるか!?

 宗教団体、特に新興宗教が作る刊行物と聞いて、具体的なイメージを持っている人はどれだけいるだろうか? 公称550万部の「聖教新聞」(創価学会)や、「ものみの塔」、「目ざめよ!」(エホバの証人)、あるいは幸福の科学・大川隆法総裁の一連の書籍なら目にする機会もあるだろう。だが、いわゆる雑誌に限定すれば、一般書店にも流通しているのは創価学会系の「第三文明」、「潮」、「パンプキン」くらい。それも実際に手にして読むというより、電車の中吊り広告を見たという程度が多いのではないか。

 そもそも宗教機関誌には「広く販売することで安定収入を得るため」「信徒以外の人々に対して勧誘するため」あるいは「政治的オピニオンを喧伝するため」といった効果も期待される。しかし前段で挙げたような、我々が普通に知るほどまでに拡大している例は特殊ケース。ほとんどの新宗教団体においては、雑誌も新聞も信者向けの機関誌・紙といった側面が強い。出版収入というビジネスモデルとしても、教義や主張を知らしめる手段としても、すでに信者である人々へと内向きに展開している場合がほとんどだ。それら機関誌も、実は宗教団体のウェブサイトなどから一般人でも購入できるものが多く存在するのだが、なかなか目につきにくいのが現状だ。

 もっとも「内向き」な機関誌のパターンは2つ。ひとつは、延々と教祖の言葉や教義を書き連ねた雑誌で、装丁も論文誌のようでかなり素っ気ない。もうひとつは、団体運営や祭礼などの活動報告・予定告知のための雑誌。たいてい数ページの薄いものであるが、例外的なケースとして120ページ・オールカラーの「トゥデイズ・ワールドジャパン」(統一教会)がある。商業誌に匹敵する豪華さだが、今のところ誌面の半分以上が文鮮明の妻で"真の母"韓鶴子氏の活動報告であり、会員以外にはほぼ興味が湧かない内容となっている。

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