サイゾーpremium  > 特集  > 宗教  > 【教祖】が欲しがる音楽的評価

著名なタレントやミュージシャンらに支えられる教団もあれば、ミュージシャンや音楽業界の人間とつながりたい教祖もいる。両者に共通しているのは、教団のトップが宗教ではなく“音楽”を通じて「ロックスター」になりたいという願望だ。そんな承認欲求の塊を、音楽ジャーナリスト・小林雅明が一刀両断。

音楽だけに特化していたらビリオネアに?
ロックスターを目指した教団のトップたち

――敬虔な信者たちはいつだって盲信。本来の教義がありながら、音楽活動も活発に行っていた教団を紹介。(文/編集部)

著名人の無言インフルエンス
サイエントロジー
教祖:L・ロン・ハバード
創設:1954年

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(写真/Mondadori via Getty Images)

作家の顔も持つハバードが著書『ダイアネティックス』(50年)で用いたテーマ(疑似科学の思想と実践)を“宗教”と再定義し、「サイエントロジー」と改名して設立。トム・クルーズやジョン・トラボルタなどが敬虔な信者として広く知られているが、中には「洗脳から目覚めることができた」と、脱会したリサ・マリー・プレスリー(エルビス・プレスリーの娘)などもいる。カルトと言われる宗教の中でも、極めて認知度の高い団体なのは、ひとえに著名人が広告塔となっているおかげだろうか。


題材にされた映像作品は数多
マンソン・ファミリー
教祖:チャールズ・マンソン 
創設:1960年代後半

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(写真/Albert Foster/Mirrorpix/Getty Images)

マンソンが率いるカルト集団として知られ、ヒッピームーブメントに引き寄せられた女性を中心に構成。教義は「型にはまらない生活」(だろうか)。そんな常習的にドラッグを嗜み、型にはまらぬ生活を送っていたものの、音楽面においては並々ならぬ執着心を持っており、音楽家とのコネクションを作ることに奔走した時代も。しかし、本文でも触れたように、殺人事件が明るみに出てからは獄中生活が始まる。が、その引き金となったシャロン・テート殺害事件の翌70年に初のアルバムをリリースしている。


音楽と新約聖書が生き甲斐
ブランチ・ダビディアン
教祖:デヴィッド・コレシュ
創設:1955年

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(写真/Ed Lallo/Getty Images)

プロテスタント系の新宗教団体。当初はヨハネ黙示録による終末思想を思想体系とした小さな団体だったが、90年にバーノン・ハウエル(後にデヴィッド・コレシュに改名)が教祖に就任したことを機に、「ブランチ・ダビディアンの信者のみが最終戦争後にも生き残ることを神に認められている!」と主張し、多くの信者を獲得するに至った。しかし、残念ながらコレシュは楽曲などのリリースには恵まれず(ブートレグは存在する)、最期はウェイコ包囲事件のさなか、側近の信者に射殺され死亡。


10人以上の妻を持つ男
ソース・ファミリー
教祖:ジェイムズ・ベイカー
創設:1970年代前期

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ロサンゼルスの人気飲食店「ザ・ソース・レストラン」のオーナーを務める一方で、「ソース・ファミリー」なるコミューンを形成したジェイムズ・ベイカー。教義は健康的な生活に始まり、有機菜食主義や共同生活、動物愛護、愛と平和。のちに〈ファーザー・ヨッド〉と名乗り音楽制作を本格化させ、〈ヤホワ13〉として精力的に活動(ただし、録音環境に恵まれたサウンドとは言いがたい)。そのカリスマ性が功を奏したのか、12年にはドキュメンタリー映画『The Source Family』が制作され、話題を呼んだ。

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