サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > LSDとMDMAは精神疾患に効く?【2】/【ミッドナイト・ゴスペル】の見方
第1特集
LSDとMDMAは精神疾患に効く?【2】

サイケデリックなマインドフルネス――『ミッドナイト・ゴスペル』を正しく観る方法

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「観るドラッグ」などと形容されるNetflix配信作品『ミッドナイト・ゴスペル』。だが、このサイケ・アニメは事前に情報を入れずに観るのが一番「何これ?」という衝撃がある(知った上で見ると「ふーん」でしかない)。だから、基本情報はあえて記さない。

 設定としては、未来の世界(?)で少年がシミュレータを使ってさまざまな並行世界を体験、そこで会った人にインタビューする、というもの。作中で行われている会話と、映像上で起きている出来事がリンクしないようでいて、ときどき交差する。ゾンビに追われて食われてしまう大統領が延々とマインドフルネスやチベット仏教について話をしたり、少年が死の淵にある母親と宇宙空間を浮遊しながら母の死をどう受け入れればいいのか対話をしたり。2020年公開作品なのに、出てくる単語や語られる思想はラム・ダスや禅をはじめ、60~70年代と大差ない。この半世紀、人類に進歩がなかったのか、ヒッピーがたどり着いた境地が仏教にも通ずる不変の真理だったのか……考えさせられる。

 また、富野喜幸(由悠季)『伝説巨神イデオン 発動篇』や河森正治『地球少女アルジュナ』、湯浅政明『マインド・ゲーム』に通ずる映像・色彩感覚が、ここにある。というより、本作を横に置くことで、これらの作品が「知覚の扉」の向こう側を描いたものだとはっきりする。サイケデリクスや西海岸的な思想・文化なんて日本のアニメには関係ないと思っている人たちにも、一度観てもらいたい。

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