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第1特集
2010年代マンガのヤンキー像【2】

実写化は今だけじゃない!――『今日から俺は!!』のトンデモVシネマ

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Vシネマ版『今日から俺は!!』のDVD(東映ビデオ)。

――今秋ドラマ化された『今日から俺は!!』は、実は過去にも実写化されている。1993~97年にかけて計5作リリースされたVシネマ版と、同じスタッフ&キャストで94年に制作された劇場版がそれに当たるのだが、その出来はあまりにもヒドい。

 まず、主演の2人は公募で選ばれた新人で、三橋貴志役に抜擢されたのは三橋貴志。つまり、同姓同名(おそらく芸名)の役者で、実写映画版『湘南爆走族』(87年)で主人公の江口洋助を江口洋介が演じたのを想起させる。が、ブレイクせず、2000年代半ばから消息不明。一方、伊藤真司役の中倉健太郎は今も俳優業を続けるが、Vシネ版第1作ではまだ短髪で、あのトゲトゲ頭の完全再現は髪が伸びたシリーズ後半から。

 また、赤坂理子と早川京子という2人のヒロインの配役は毎回コロコロ変わり、理子役には中嶋美智代(現・中嶋ミチヨ)、京子役には細川直美や佐藤藍子など当時売り出し中のアイドルや女優がねじ込まれた。原作では黒髪ロングの京子役に、ボーイッシュなショートヘアの佐藤はこれ以上ないミスキャストだろう。そして、全作品を通じてモト冬樹がヤクザ役で出演し、脈略なく長渕剛などのモノマネを披露したりしている。

 物語的にも終始グダグダで、Vシネ版第3作では三橋らの通う軟葉高校にカチコミにきた開久高校の不良軍団と野球対決が始まるなど、原作のギャグをどこか勘違いしている。ちなみに、原作では作中最強格である開久の極悪番長・片桐智司が、劇場版ではなぜかバスケ部のキャプテンを務めるという、今だったら大炎上必至の原作レイプもさらりとやってのける。

 ドラマ版『今日俺』には一部から批判も出ているようだが、このVシネ版に比べたら傑作以外の何物でもないし、批判している原作ファンにVシネ版を見せれば一発で黙るのではないか。

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