サイゾーpremium  > 特集  > IT  > 米国【大麻用電子たばこ】産業事情

――近年、日本で加熱式たばこや電子たばこを吸う人が増えたが、アメリカでは大麻用の電子たばこが大流行している。ウェブサイト「サイゾーpremium」にて「LA大麻栽培記」を連載する東京出身でLA在住のフリーライターとカメラマン夫妻が、そのテクノロジーやビジネスを現地からレポート!

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LAのディスペンサリー〈メッド・メン〉は、アップルストアのような内装。店内には若者客だけでなく年配客の姿も見られる。

 日本では数年前からIQOS、Ploom TECH、gloといった加熱式たばこや電子たばこが普及し始めたようだが、アメリカの街中でもベイポライザーと呼ばれる電子たばこをよく見かける。その人気の理由は、たばこの発がん物質が軽減され、副流煙が少なく、持ち運びやすいからだ。ただ、私たち夫婦が住むカリフォルニアのLAでは、別のタイプのベイポライザーがトレンドとなっている。それが、カナビス(大麻)用のベイポライザーである。

 2018年現在、カリフォルニア、ネバダ、オレゴン、ワシントン、コロラドなど9つの州では娯楽用の大麻が合法であり、医療用大麻については30州で合法となっている。前者の娯楽用大麻が合法の州に関しては、医師の処方箋がなくても、21歳であれば誰でも大麻をディスペンサリー(大麻薬局)で購入することができる。このような合法化の動きに伴って、ここ数年でカナビス用ベイポライザーの技術が飛躍的に進歩しているのだ。

 ところで今年1月、日本では人気ラッパーのUZIが大麻取締法違反で逮捕され、話題となったようだ。その後に放送された情報番組の“ガサ入れ”映像では、マトリ(厚生労働省の麻薬取締部)が“大麻リキッド”なるものを初めて目にしたことが強調され、「大麻リキッドは成分濃度が高くて極めて危険な薬物であり、アメリカで蔓延しつつある」とのナレーションも添えられていたと聞く。しかし、カリフォルニアでは大麻リキッドがそんなイメージで“蔓延”している様子はないし、大麻リキッドには“オイル・ベイプ・カートリッジ”という正式名称がある。このカートリッジをべイポライザーに装着して大麻を吸引することは、大麻を安全に摂取する方法として普及しているのだ。

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〈メッド・メン〉のスタッフであるタイ・カリスさんから勧められたのは、Kurvanaというブランドのオイル・カートリッジ。不眠症や体の痛みに効果的だという。

 例えば、LAのウェスト・ハリウッドには〈メッド・メン〉という名の人気ディスペンサリーがあり、まるでアップルストアのようなオシャレな内装の店内(画像1枚目)でスタッフのタイ・カリスさん(画像2枚目)はフランクにこのように話す。

「ミレニアル世代の間では特に、ベイポライザーでカナビスを摂取する方法がもっともポピュラーなんだ。カナビスに火をつけて、ガラスパイプなどで煙を吸う方法は発がん物質が発生するけど、ベイポライザーはそれがないからヘルシーなんだよ。それに、持ち運びが便利だし、吸うときに嫌なにおいも出ない。しかも、さまざまなフレーバーのオイルが発売されているから、吸いやすいね。それに、8分の1オンス(約3・5グラム)の乾燥マリファナと同じ30~70ドル(約3400~7900円)くらいでオイル・カートリッジが買えるけど、カートリッジひとつで100回吸えるからコスト・パフォーマンスがとてもいいんだ」

 こんなディスペンサリーが私たちの家の近所にあるが、本稿ではLAを中心にアメリカでの大麻用ベイポライザーをめぐる状況についてレポートしていこう。

拡大する大麻産業から多額の税収が見込める

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