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第1特集
1000万部超え!「君たちはどう生きるか」徹底レビュー【6】

【クロサカタツヤ】学びと発見のヒントが本書にはある――私たちのデジタル化にも「おじさん」は必要だ

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出版界のヒットメーカーが編集を手がけ、瞬く間に100万部を突破した『漫画 君たちはどう生きるか』(マガジンハウス)。糸井重里ら著名人も称賛のコメントを寄せ、メディアにも絶賛の記事が並んでいる。本稿では、そんな同書の裏にあるイデオロギーや時代性を、“サイゾー的”に批評、レビューしてみると……。

クロサカタツヤ・株式会社 企(くわだて)代表取締役

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1975年生まれ。三菱総合研究所にて、情報通信事業のコンサルティングや国内外の政策プロジェクトに従事。07年に独立し、現職。慶應義塾大学大学院特任准教授、総務省情報通信政策研究所コンサルティングフェロー等を兼務。


 このところ、“デジタル・トランスフォーメーション”という言葉を、あらゆるところで耳にします。主にビジネスシーンでよく使われているようで、「業務のデジタル化を進めよう」という、いわばかけ声のようなものです。

 賢明なるサイゾー読者の皆様であれば、「何を今さら」と思われるかもしれません。実際その通りで、今さらこのかけ声を上げていかなければならないくらい、日本のデジタル化は残念ながら遅れています。だからこそ、あちこちで取り組みが活発化しているのでしょう。

 ところがこれは、相当難しい。

 なにしろ、デジタルは日進月歩なので、陳腐化を避けるためには、常に新しい技術を取り込む必要がある。だからユーザー側も、技術のキャッチアップが常に強いられる。デジタルを使うユーザーは、そこで生き抜くために、「死ぬまで学習」を続けなければならない。

 その実現には、「学びの方法」と「(体力を含めた)学び続ける持久力」、また「学ぶための目的の設定能力(モチベーションの構成力)」を身につけている必要があります。要は、毎日泥まみれになりながら新しい発見と向かい合うことを厭わない、ということです。

 しかし、どうすればいいのか――私もこれまであまり言語化できずにいたのですが、本書を読んで、そのヒントを授かったような気がします。

 皆までは申しませんが、ひとつだけそれを挙げるとしたら、主人公のコペル君に寄り添いながらたしなめてくれる「おじさん」の存在です。コペル君がそうだったように、さまざまな経験を重ねると、よいことばかりではない。そのとき、寄り添ってくれる存在は、とても貴重なものです。

 おそらく私たちのデジタル化にも、そんな「おじさん」が必要なのでしょう。もしかすると、それをみんな薄々感づいていたからこその、大ヒットなのかもしれませんね。

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