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第1特集
アラブにおける日本のアニメの影響【2】

“見る”から“作る”へ── 東京が舞台のアニメも制作中!アラブ世界の日本のアニメ事情

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――中田氏のインタビューでは、イスラム社会、特にアラブ社会における日本のアニメやマンガの立ち位置、また、それに絡む著作権や文化的背景について解説してもらったが、では、実際に現地の若者はどうとらえているのか? 現地の様子を見ていこう。

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『ゆげ塾の中国とアラブがわかる世界史』(飛鳥新社)

 日本のアニメが、アジアや欧米で人気を博して久しい。では、アラブ世界ではどうか。実は、日本のアニメとアラブ世界の関係は、1980年代頃にまでさかのぼる。日本エネルギー経済研究所中東研究センターで研究理事を務め、アラブ世界における日本のアニメやマンガの影響にも詳しい保坂修司氏はこう話す。

「中東やアラブ世界でも、若い世代は日本のアニメを見て育っています。アニメに特化した地上波チャンネルや、衛星放送専門チャンネルもいくつか存在しますし、アラブにおける“日本アニメオタク”という現象も10年ほど前にはすでに顕著になり始めていました」

 保坂氏が発表している論文「アラブ社会における日本アニメ・マンガの影響」には、アラブ諸国と日本アニメの歴史が詳細につづられている。それによると、アラブで最初に大きな成功を収めた日本アニメ作品はやはり、『キャプテン翼』だ。また、同論文は、永井豪氏原作の『グレンダイザー』も、成功した作品のひとつとして取り上げている。サウジアラビアでは、その関連フィギュアが1体3000リヤール(約10万円)で取り引きされていたという逸話もあるそうだ。

 なお、アラブ世界で有名なアニメ専門チャンネルとしては「MBC3」や「Spacetoon」がある。共にドバイにあるメディア特区ドバイ・メディア・シティーに拠点を構えており、日本のアニメを数多く放送している。『キャプテン翼』や『グレンダイザー』の成功後、90年代以降は、『ドラゴンボール』『遊☆戯☆王』『デュエル・マスターズ』『名探偵コナン』『爆転シュートベイブレード』『アルプスの少女ハイジ』『とっとこハム太郎』『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』『サイボーグ007』『HUNTER×HUNTER』『スラムダンク』『新機動戦記ガンダムW』などが、両放送局によって次々と放送された。

「アラブ世界に対する日本のアニメの影響を調査した2007年当時、ネット上にはすでに、アニメ系の掲示板が数えきれないほどありました。私たちはそれらを、調査の対象のひとつにしたんです。ハンドルネームから推測するに、掲示板に書き込みをしているのは湾岸諸国の人が多かったと思います。アラビア語でもオタクは“オタク”、少女マンガは“マンガ・ショージョ”と表現されていました。日本のアニメ、マンガ文化はそれほど深く浸透しているのです」(同)

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