サイゾーpremium  > 特集2  > 演劇界への続々投入の【卒業を見据えた】運営戦略
第2特集
乃木坂46"清楚さ"の裏側【4】

乃木坂は演劇界からひっぱりダコ!? 卒業後も見据えたソニーの女優化戦略

+お気に入りに追加

――AKB48グループと比べ、お茶会やかるた大会など文化系イベントを頻繁に行っている節が見受けられる乃木坂46。なかでも、結成以来、毎年行われる演劇公演は、ファンの評判も高い。ここでは、『「アイドル」の読み方: 混乱する「語り」を問う』(青弓社)の著者で、乃木坂46に詳しいライターの香月孝史氏が、その重要性を分析した。

1501_にとく_15.jpg
今年3月に『デスブログ 劇場版』で主演を務めた中田花奈。彼女のほか、能條愛未などがそれぞれ主演を務めるホラー映画3作が公開された。

 乃木坂46には、「劇場」が存在しない。このため、メディア非選抜メンバーが歌やダンスをアピールする場所が乏しくなっており、メンバー内やファンの不完全燃焼を招く種になっているようにも見える。

 しかし、乃木坂46の目指す姿はそもそも、今日のアイドルシーンのスタンダードからはやや離れたところにあるのかもしれない。乃木坂46運営委員会委員長のソニー・ミュージックレコーズ今野義雄氏は『OVERTURE No.001』(徳間書店)のインタビューで乃木坂について、「ひとつの”劇団”のような女優集団を目指したい」と当初のコンセプトを語っている。「将来的に、彼女たちが一線級の役者と並んでも遜色がないように羽ばたいてほしい」というその言葉からうかがえる乃木坂の未来像は、歌やダンスを中心的な活動にする現在のアイドルの標準型には当てはめにくいものなのだ。

 その象徴が、CDデビューした2012年から毎年恒例になっているミュージカル公演『16人のプリンシパル』である。やや試作品的な企画だった初年度の公演を経て、前年の渋谷PARCO劇場から13年には赤坂ACTシアターに会場の規模をアップさせ、13年は演出に劇団「毛皮族」主宰の江本純子、脚本に劇団「ナイロン100℃」所属で映画『桐島、部活やめるってよ』の脚本でも知られる喜安浩平を招聘し、小劇場演劇界の実力者と乃木坂46メンバーとの化学反応を期待する布陣をとった。今年の公演では、テレビドラマ『ミューズの鏡』(日本テレビ)『コドモ警察』(TBS)などの演出家、福田雄一を起用している。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2019年7月号

ヤバい本150冊

ヤバい本150冊
    • どうなる【出版業界】の諸問題
    • 【クラウドファンディング】ヤバい本
    • 【ネットの自由】を啓発する思想本
    • 【A-THUG×BES】の獄中読書
    • 識者が推す【ラップ】現代史選書
    • 【橘ケンチ×手塚マキ】読書の愉楽
    • 【椿原愛】Fカップ読書グラビア
    • ベストセラーを生む【書籍広告】
    • 【アジア移民文学】に見る差別の現実
    • 【世界の移民】たちが叫ぶ幸福論
    • 増加する【脱北者】文学
    • 【朝の読書】のイビツな思惑
    • ポリコレNGな【童話】の世界
    • 米国で【禁書】扱いされる童話
    • 【人間革命】本としての評価

乃木坂46・斉藤優里「7秒のしあわせ」

乃木坂46・斉藤優里「7秒のしあわせ」
    • 【斉藤優里】卒業記念写真集

インタビュー

連載

    • カバーガール/平嶋夏海
    • 【高崎かなみ】期待の新人モデル水着撮
    • 【川栄】ベイビー
    • 【Wi-Fi】の電波が人を安心させるサービスに
    • 【更科功】化石人類から見える人間の根源(後)
    • 高須基仁/後藤新平と大谷翔平の2大「平」が時代を切り開く
    • 罵声飛び交う【三社祭】の醍醐味
    • 過酷な中国受験戦争【教育アプリ】の進化
    • 【ゲーム・オブ・スローンズ】とヒップホップ党
    • 町山智浩/【ロング・ショット】ロマコメの最新系主人公
    • 【官邸】への権限集中が招く弊害と行く末
    • 小原真史の「写真時評」
    • 五所純子「ドラッグ・フェミニズム」
    • 笹 公人「念力事報」/トランプと接待バカ一代
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ博物館」
    • 稲田豊史/『家族はつらいよ』後期高齢者向けポルノの戯論
    • 【処方薬でキマる】アメリカ薬物事情
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 伊藤文學/三島由紀夫に美輪明宏、薔薇族を彩った著名人
    • 幽霊、卑しき自己啓発本サロン商売。
    • 花くまゆうさくの「カストリ漫報」