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【CYZO COLUMN CURATION】西森路代の緞帳がおりたその後で【8】

【西森路代】「顔ファンはやっぱり邪道なのか?」

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――見られ・選ばれ・生きてゆく?“イケメン”から見える現代社会

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こうした状況を逆手にとって笑いに変えていくブラマヨ。

 先月はスポーツ選手の女性ファンが、「顔ではなくプレイも含めてのファン」とエクスキューズしてしまう心理について書いた。プレイに惹かれようが顔に惹かれようが自由だが、一方では、すべての評価軸に「見た目」が介入してくる社会というのもしんどい気がしている。

 例えば、女性の社会進出には、必ず「輝く」とか「キラキラ」といった言葉が付きまとう。仕事の中身だけではなく、その振る舞い方や見た感じまでもが評価されるような部分があると思うのだが、もっとシンプルに仕事は仕事として評価されてもいいのではないだろうか。

 同様に、仕事の評価軸に「見た目」が入ってくることで気になるものに、お笑い芸人がある。もちろん、芸人だって人気商売だから、劇場にファンを呼ばないといけない。劇場に投票システムがあると、やはりイケメン芸人が上位になりやすいという現実はある。

 ブラックマヨネーズは、若手時代にこうしたシステムに苦労したコンビだ。彼らは、自分たちが面白いと思うことだけにこだわっていては勝ち抜けないと判断し、劇場に来る若い女性客が喜ぶようなギャグを漫才に取り入れて、なんとか支持を集めていったという。

 ブラマヨのようにネタの評価が高かった芸人はその後も安泰だが、ルックスで投票システムを勝ち上がり世に出た芸人は、一時的には人気が出ても、数年経つとネタの面白さに見合った仕事量に落ち着くことは多い。つまり、顔ファンの評価は長期的な活躍にはつながらないのだ。かといって、ルックスが良いがために、面白いことをしても面白くないと色眼鏡で見られることも必要ないだろう。仕事には、それぞれにさまざまな評価軸があることが、もっと認識されればいいのにと思う。

西森路代(にしもり・みちよ)
1972年、愛媛県生まれ。フリーライター。アジア系エンタメや女性と消費に関するテーマなどを執筆。著書に『Kポップがアジアを制覇する』(原書房)、『女子会2.0』(共著/NHK出版)など。

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