サイゾーpremium  > 特集2  > ティーン・ポップは叩かれるさだめ? 【セカオワサウンド分析】

――一部音楽ファンから叩かれ続けるSEKAI NO OWARIだが、そこで標的にされるのはイメージばかりで、サウンドの中身が議論されるケースは少ない。そこで今回は、その音楽性自体をじっくり見極めるべく、メジャーデビュー以降のシングル6曲をレビューしてみたい。

1409_2toku_07.jpg

■インディーズ時代の流れと葛藤の過渡期
『INORI』
11年8月発表のメジャーデビューシングル。「花鳥風月」はSaori作詞・Fukase作曲、「不死鳥」はFukase作詞・Nakajin作曲、「Never Ending World」はFukase作詞・Saori作曲。

メジャー初のシングルは、「花鳥風月」「不死鳥」「Never Ending World」という3曲を収録したトリプルリードの内容。タイトルは震災後にリリースされたということも関係しているはず。「ポップなメロディとダークで鋭角的な言葉」というインディーズ時代の特徴を引き継ぎ、歌詞には急激に人気を獲得したバンドの葛藤も見え隠れする。打ち込みのリズムもまだまだ平板で、いわば過渡期の作品。

1409_2toku_08.jpg

■今につながる最初の起点がここに
『スターライトパレード』
11年11月発表の2ndシングル。作詞はFukase、作曲はNakajin。発売から3年近い今年5月、本人たちが出演するトヨタ車のCMソングに起用されている。

初の武道館公演の翌日にリリースされた2ndシングル。このあたりからバンドのファンタジー路線が本格化する。ライブではロックバンドの美学を離れ、演出に力を入れるショー的な要素が拡大。そしてこの曲は、NHK・民放連のラジオキャンペーンという大型タイアップのために書き下ろされた、いわば「勝負曲」。覚えやすい歌謡曲的なメロディ、歌声の甘さを前面に押し出し、シャッフルビートで味付けした。今のセカオワに繋がる最初の起点。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2026年11月号

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界
    • 「沼化」するエンタメ業界
    • 膨らみ続けるグラビア市場
    • SNSがつくる「あなたの好み」
    • 映画界ハラスメントの実態
    • ゲーム実況者の高齢化問題
    • PS、ディスク販売廃止の衝撃
    • 私たちは「ドパガキ」なのか
    • AI時代の「生歌」の価値
    • 「ニコ生ホラー」とは何だったのか
    • テクノロジーが広げる学びの未来
    • AI時代のサイバー攻撃
    • リングを彩る美女たち
    • 〈Cosplay beauty〉もちむぎ

NEWS SOURCE

インタビュー

    • 滝藤賢一、名バイプレイヤーの境地
    • 唯一無二の音楽家・水槽
    • 小八重葵美が得たもの

連載

    • [マルサの女]高橋凛
    • 神保哲生×宮台真司の「TALK ON DEMAND」
    • 萱野稔人と巡る「超・人間学」
    • ドクター苫米地に聞け!
    • 井川意高の天上夜想曲
    • 韮原祐介の匠たちの育成哲学
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • GROOVE SEQUENCE
    • 笹 公人×江森康之の「念力事報」
    • 町山智浩の「映画でわかるアメリカがわかる」
    • 花くまゆうさく『カストリ漫報』
サイゾーパブリシティ