サイゾーpremium  > 特集2  > 【オスカー副社長】に聞く「芸能界にとっての宝塚の価値」

――退団後、女優業を続けるOGが多い中、芸能界における“元タカラジェンヌ”ブランドの魅力とはいかほどのものなのか……?元トップスターの紫吹淳、貴城けいらを抱える芸能プロダクション「オスカープロモーション」鈴木誠司副社長に聞いた。

1405_zuca_02.jpg
『LIBERT’E リベルテ―これからの挑戦』(TOKYO FM出版)

 宝塚出身のタレントの魅力は、なんといっても芝居、歌、ダンスなどが基礎からしっかり鍛えられていて、“即戦力”として活躍できるという点ですね。

 彼女たちは舞台だけをやっているうちに、映画やドラマなどの映像の仕事をしたくなるようです。そこで、こちらから声をかけたり、代理店などの知り合いに間を取り持ってもらったりして、条件面が合えば所属タレントとして契約するという形がほとんどです。中には、退団前から話をつけている場合もあるようですが……。うちの紫吹淳(元月組トップスター)と貴城けい(元宙組トップスター)は、紹介で入りました。こちらとしても、紹介してもらえるのは大歓迎。映像の仕事を提供できるのも、オスカーの強みですからね。

 また、彼女らを“即戦力”と言ったのは、技術面だけでなく、トップスターともなると約1万人のファンを持っていますから……卒業後すぐに舞台公演をすると、それだけの動員数が計算できるからでもあるんです。券売や興行の面でも、メリットが大きい。CMへの出演料だって、キャリアを積んできている女優として扱われますから、ポッと出の新人女優たちとは金額が違います。ただし、ファンも1~2年で徐々に離れていきます。宝塚に在籍しているからこそ、彼女らのファンになるわけで、そもそもファンは“宝塚歌劇団”が好きなんですよね。「元宝塚」という看板は持っていてもいいけど、それを2~3年と引っ張りすぎると失敗してしまいますので、それまでにほかのファンを獲得して、映像用の演技やルールに慣れることが必要です。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2024年5月号

NEWS SOURCE

サイゾーパブリシティ