サイゾーpremium  > 特集  > IT  > ITの偉人たちを【精神医学】で考察!

──ここでは、IT長者たちの「奇行エピソード」を題材に、成功者に求められる資質を精神医学的に探っていこう。「コミュ障」と「ビジネス」の関連性に造詣が深い精神科医の姜昌勲先生にお話をうかがった。

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姜昌勲先生の著書『あなたのまわりの「コミュ障」な人たち』。

 まず、スティーブ・ジョブズからいきましょう。彼は空気を読まない男でした。ベジタリアンは体臭が出ないという持論のもと、シャワーをまったく浴びず、周囲のひんしゅくを買っていた時期も長かったそうです。性格的には短気で冷淡。商談相手を罵ったり、恩人を平気で裏切ったり、部下の手柄を横取りすることもあったとか。

 また、ジョブズの指示は細かすぎて、現場が混乱したり失敗することも多々。それでも彼はまるで自省せず、「僕の内側にあるもの」にこだわり続け、生涯、口出しを続けました。

 こうした偏りのあるコミュニケーション術は、発達障害でいうところの「アスペルガー障害」の特徴に当てはまります。この疾患は自閉症の一種で、(1)社会的相互交渉の障害、(2)興味の限局(こだわり)、(3)コミュニケーション障害、という特徴があります。

 マーク・ザッカーバーグも、ジョブズに似ています。広告収入には関心を持たず、大金を積まれても会社を売ろうとしなかった頑固さや、スウェット姿で投資家説明会に登場するKYな点などは、アスペルガー的。また、学生時代のザッカーバーグは片付けが苦手で、机の上には空き瓶や食べ残しがいつも山積みになっていたそうですが、これは「ADHD」という疾患によく見られる症状です。ADHDは「忘れ物をする」「集中力にバラつきがある」「片付けができない」などの不注意症状と、「落ち着きがない」「待てない」「よく考えずに行動に移して失敗を繰り返す」などの多動症状、衝動症状からなります。

 ADHDは「注意欠如多動性障害」と和訳されますが、注意が丸ごと欠如しているわけではありません。興味のないことはほったらかしだけど、興味のあることには異常なまでの集中力を発揮する。それが大きな特徴です。

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