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萱野稔人の"超"現代哲学講座 第26回

慰安婦問題でも大統領の保身のためでもない! 竹島問題が加熱した本当の理由

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──国家とは、権力とは、そして暴力とはなんなのか……気鋭の哲学者・萱野稔人が、知的実践の手法を用いて、世の中の出来事を解説する──。

第26回テーマ「竹島問題と核武装の関係」

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[今月の副読本]
『国際政治──権力と平和』
ハンス・J・モーゲンソー/福村出版(98年)/1万2600円
政治権力の闘争と抑制を、現実主義を踏まえ、体系的に論じた国際政治学の古典にして名著。あらゆる政治と同様に、国際政治とは権力闘争である、というモーゲンソーの指摘は今なお、国際社会における政治の方向性を示す。


 日韓関係が緊張の度合いを高めています。発端は8月10日に韓国の李明博大統領が現職大統領としてはじめて竹島に上陸したことでした。竹島は日本と韓国がともに領有権を主張している日本海の島で、1952年以降、韓国が実効支配をしています。また、李明博大統領はその直後の14日に、天皇陛下の訪韓の可能性について「韓国を訪問したいのなら、独立運動で亡くなった方に真の謝罪をするべきだ」と発言。竹島上陸で生じた日本側の反感をさらに悪化させました。

 なぜ李明博大統領は日韓関係を確実に悪化させると予想されたにもかかわらず、竹島に上陸したのでしょうか。その理由について大統領側は慰安婦問題をあげています。要は、2011年末の日韓首脳会談で大統領は野田佳彦首相に慰安婦問題の解決を求めたが、その対応が消極的だったので、行動で見せる必要を感じた、と。しかしこれが強引なこじつけであることは明らかです。実際、領土問題と慰安婦問題は何の関係もありません。もし慰安婦問題が解決したら、韓国政府は竹島の実効支配をやめるつもりなのでしょうか。

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