サイゾーpremium  > 特集2  > 番組制作者が匿名で語る紳助「"笑い"と"...

■島田紳助とは「唯一無二の才能を持つタレント」である

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『クイズ!ヘキサゴンII 2010合宿スペシャル』(ポニーキャニオン)。

最近ではコワモテの側面ばかりにスポットが当たる一方、視聴率男として多くの人気バラエティや特番で辣腕を振るっていた島田紳助だが、彼が出演していた番組の制作者は、紳助の功罪をどう見るのか? 匿名を条件に語ってもらった。

「サイゾー」もそういうところがあると思うけど(苦笑)、週刊誌は基本的に有名人や話題の人を叩く記事になりがちです。これまでも紳助さんの記事に関しては、女性マネージャーへの暴行事件や東京03への恫喝問題など、否定的なものが多かった。ですが番組制作の現場では、おおむね好意的。芸人というよりは、司会者、プロデューサーとして、唯一無二の才能と嗅覚を持っている人物である、という評価は一致していますね。

 それらを踏まえた上で、「芸能人としての彼のスゴさ」は、世の中の批判によく表れていると思う。話術に優れ、冗舌にして毒舌、一方で偽善的な面も確かにある。笑いという面では毒舌だけど、毒舌だけで笑いを取る芸人は掃いて捨てるほどいる。だけど番組で涙を流したり、途上国に学校を作ったりすることは、偽善と批判されましたが、"笑い"と"情"を使い分けることができる芸人って、実はいないんです。

"笑い"に関しては、明石家さんまさんやダウンタウンらが、紳助さんと双璧をなしているけど、彼らに情に訴えられるトークができるか、もしくは感動的なシーンで涙することができるかというと、それは難しいと思う。本来、"笑い"と"情"は両極ですからね。だからお笑い芸人は"情"の企画には手を出さないし、番組スタッフもキャスティングはしない。だけど紳助さんは、そこへゴリゴリ行く。それが彼の本質かどうかはわからないけど、島田紳助という芸人は同居させているんですね。

 番組で二面性が顕著なのは、『行列のできる法律相談所』(日テレ)だと思います。後輩芸人をいじり倒す一方、カンボジアに学校を作り、美談に持っていく。もちろん偽善という批判をはじめ、賛否が相次ぎましたが、視聴率は非常に良かったとか。数字だけを見ると、視聴者の支持を得たことになるんです。 『人生が変わる1分間の深イイ話』(同)もそう。一歩間違えると、ただのいい話で終わってしまう。だけど、10人のうち9人が「深イイ」と思っていても、紳助さんだけは否定する。みんなが感動する話であっても、ツッコミを入れることでそれを笑いに昇華できる技術があるんです。

 これは一般市民的な感覚に優れていることの裏返しだと思いますが、言い換えれば主婦的、悪く言えばケチ臭い小市民の感覚を併せ持っているといえるでしょう。それがテレビにとって良いかどうかはわかりませんが、その感覚をテレビの、しかもゴールデンタイムに持ち込んだのは紳助さんの功績だと思いますね。

 当然、一部のスタッフからは「横暴で、番組を私物化している」という声はあります。しかし、それも含めて彼をコントロールし、面白おかしく番組を作り上げていくのがスタッフの手腕ではないでしょうか?『クイズ!ヘキサゴンⅡ』(フジテレビ)も『行列~』も、クイズ番組や法律バラエティから紳助さん中心のトーク番組になったという批判はよく聞かれましたが、それは誤解です。あれは紳助さんのアイデアではなく、番組の演出やプロデューサーの意向としてそうなっただけとか。やはり長寿番組になるには、企画の新陳代謝が必要ですからね。そういった意味では、『ヘキサゴン』しかり『行列~』しかり、MCがしっかりしていると、「番組って自由に作れるんだ」ということを知らしめたはずです。これも間違いなく功の部分だと思いますね。

 ただ、実業家としての彼の手腕は週刊誌などで見聞きする程度ですが、かつてある番組で大阪ミナミにある自分の店でロケしたそうです。大きな宣伝になったのは間違いありませんよね(苦笑)。(談)
(構成/編集部)

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