サイゾーpremium  > 特集  > 専門家にもどうなるかわからない!? "予...

──東日本大震災は、多くの経済専門家にとっても、まったくの想定外の事態だという。今回話を聞いた3氏とも「震災の影響は、別にして」という前提での取材だった。そこであらためて、この災害が日本経済にどのような影響をもたらすのかを聞いた。

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『「破綻国家」希望の戦略』(ビジネス社)。

 ここまで追いかけてきた話は、あくまで"平時"を想定したもの。東日本大震災により、日本は"有事"の真っただ中にある。それだけに「被災した数十万人のためにも、破綻させずに財政赤字を確実に解消することは一層の急務」(橘氏)となった。

 しかし、ご存じの通り、今回の震災は福島第一原発の一連の事故をも引き起こしている。橘氏によると「震災だけならまだしも、原発、電力の問題が起きたことで、先行きは不透明になってしまった」という。

 4月8日、東京電力は、企業や家庭の節電を励行したこと、平年以上に気温が高かったことなどを受け、計画停電の原則廃止を発表した。

 しかし、東電、日本政府共に、電力消費量の増える夏場については厳しい状態になるとも予測している。夏場の最大電力需要5500万キロワットに対し、東電の供給力は4650万キロワット。1000万キロワット前後の供給不足が生じる見込みだ。

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