──ノートパソコン、タブレット、スマートフォン、ケータイ、電子書籍リーダー、携帯ゲーム機など、日々進化し続けるモバイルガジェット。これら最新デジタルデバイスのオナニーコンパニオンとしての実力はいかに? 性とモバイル、それぞれの専門家があくまで真面目に検証!
今回ご協力いただいた株式会社典雅の公式HP。
開発・進化は軍事利用で、普及はエロ目的で進むといわれる最新テクノロジー。VHS、携帯電話、DVD、デジタルカメラ、パソコン、ブロードバンド回線……今となっては身近なメディアやデバイス、サービスもまた、普及期におけるエロの"貢献"を否定することはできない。
5月末、老若男女を巻き込んで日本中が沸いたiPadフィーバー。誰もが扱えるユニバーサル端末として、もっともらしい使い道が日々マスメディアやネット論者を中心に展開されている。がしかし、肝心かなめのエロ用途への言及を行った者は少ない。
次世代デジタル端末の真打ちとも目されるiPadのみならず、iPhone、Androidなどのスマートフォンや、電子書籍リーダーなど、最新デジタルデバイスのオナニーマシンとしての実力はいかほどか。そこで、携帯電話やスマートフォンを中心にモバイル機器への造詣が深いライターの白根雅彦氏と、オナニーのオーソリティとして名高いTENGAの松本光一氏(代表取締役)、そして、同社が誇るオナニースペシャリストの佐藤雅信氏(米国マスターベータソン2連覇)、同じく平良育士氏(開発者)にもお集まりいただき、性とモバイルの両方の分野からの視点で、オナニーに最適な最新デジタルデバイスについて考察してもらった。
未対応コンテンツもDIY 自炊派の涙ぐましい努力
今回は、ノートパソコンをオナニーデバイスの標準端末として据え、これに対して「対応コンテンツの種類や入手のしやすさ」「携帯電話回線やWi-Fi内蔵などのネットワーク機能」「モバイル機器としての軽さ」「筐体の持ちやすさ、ユーザーインターフェースの使いやすさなどの操作性」「長時間使用にも耐え得るバッテリー持続性能」「ソフトウェアや外付け入力デバイスを導入できる拡張性」といった6つの評価軸を用意。7つのモバイル機器について、各デバイスに最適なオナニースタイルやシチュエーションの提案を行った。
「現在、エロ動画鑑賞で最も手軽なのは動画サイトなどにアクセスして楽しむ方法ですが、Windowsにしか対応していないサービスが多い傾向にあります」(白根氏)
そこで必要なのが"自炊"。元々はCDをリッピングしてiTunesやiPodで楽しんだり、雑誌や書籍を裁断・スキャン・PDF化してパソコンで楽しんだりすることを指す言葉だが、動画ファイルやDVDを手持ちのモバイル機器の再生可能フォーマットに合わせて変換する人たちもまた"自炊派と呼ばれる。
「私の"おかず"は少々特殊でして、ネット上で公開されているエロ同人小説。ですのでそれをテキストファイル化しては、ポメラ(キングジム製のモノクロ液晶デジタルメモ機)で楽しんでいるんです」(平良氏)
しかし、手間暇のかかるDIYに、昨今の若者は対応できるのだろうか?
「パソコンに次いで一大エロ市場を形成しているのが、ガラケーと呼ばれる日本の携帯電話ではないでしょうか。クオリティはともかく、iモードやEZウェブでは動画サイトが充実しています」(白根氏)
「実際、生まれて初めてAVを観たのは携帯電話だという高校生が実に多いんですよ」(佐藤氏)
なるほど。おじさん世代の苦労をよそに、若い世代は手のひらにエロコンテンツを掌握していると。
オナニーに最適なデジタルデバイスを論じるはずが、オナニーのおかずの世代論にまで発展しかけた今回の考察。新たなデバイスの出現と共に、おかずもまた形を変える。PSPやガラケーで育った世代が求めるエロコンテンツ、そのあり方もまた熟考に値する意義がありそうだ。
(文/熊山 准)