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第1特集
百合マンガにおける美少女のあり方を、その道のプロ3人が徹底討論!!

男子禁制なヒミツの扉をノック! 百合系美少女のムフフな世界(後編)

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前編はこちら

「女の子のおっぱいは、最高なんです!」

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BLがある程度認知された昨今、雑誌で特集が組まれるなど、ここにきてやおらGL=百合が盛り上がっている。(写真中央は、「コミック百合姫」)

──まず最初に、皆さんの百合遍歴について教えてください。

有川知里(以下、) 百合好きを自覚したのは、小学校の低学年の頃ですね。きっかけは『美少女戦士セーラームーン』【1】や『魔法騎士レイアース』(CLAMP/講談社 突然異世界に召喚された3人の少女の物語)、『カードキャプターさくら』【2】のアニメです。自分で百合マンガを買うようになったのは、中学生ぐらいからかなぁ? 当時、町の本屋さんには男性向けのエロエロな百合マンガしか置いてなくて、コミケや即売会によく行ってました。自分で百合同人誌を描いたり、コスプレもしていました!

中村成太郎(以下、) 実は僕も、百合に興味を持ち始めたきっかけは『セーラームーン』なんです。妹と母親が夢中になって観ているのを側から眺めていて、「女の子ばかりが出てくるお話なのに女の人が熱中していて、なんなんだろう?」と、興味を持ったんですよね。当時高校生だったんですが、ベタベタ触り合ってキャッキャとはしゃぐ女子校の友達を見て、面白いなぁと思ったり。男同士では絶対ありえないじゃないですか? そういう観点から百合にのめり込んでいき、後々マガジン・マガジン社に入社して、百合マンガ専門誌「百合姉妹」を立ち上げたんです。

影木栄貴(以下、)私は、三次元から百合に入りました。高校時代にかわいい仲良しの友達がいて、自分のものだと思っていたらその子に彼氏ができちゃって、「とられた!」みたいな嫉妬心をなんとなく持ったことがあったり。それが恋愛感情だったのかはいまだにわかりませんが、基本的に私は、三次元では男より女の子のほうがかわいいと思っているし、女の子という物体が大好物なんです! そういうのが昔からあったんで、じゃあ高校生のときに感じたほのかな女の子への想いをマンガにしたいなあって思ったんですよね。もちろん、二次元のかわいい女の子キャラも大好き。特に『うる星やつら』(高橋留美子/小学館)の藤波竜之介(男装女子)がツボで、竜之介が弁天やしのぶと絡んだりすると、萌え萌えしてました(笑)。

 中高と女子校だったので、確かに百合的なやり取りはありましたね。演劇系の部に入ってたんですけど、私は男役が多かったので、後輩にチョコをもらったり、仲のいい先輩に「みんなにはヒミツだよ」って言われて2人で内緒で遊びに行ったりとか(笑)。今思い出しても大興奮です!!

女性が女性のセックスに欲情しているのかは疑問

──百合マンガでは、どんな子が理想的な美少女とされているのか、非常に気になります。

 好みは人それぞれだし、百合ってカップリングや設定、シチュエーションに萌える部分が大きいので、「こういう子が理想です!」とは、挙げられないと思うんですよね。設定でいえば私は、最近「男装の麗人」が好きなのかもということに気づきました。

 私は、「お嬢様×普通の子」とか「お姉さま×妹分的な美少女」とか……百合では鉄板とされているカップリングが大好きです。なんで女の子って、あんなにかわいいんですかね?

──では、女の子の何に一番惹かれるのですか?

 二次元・三次元両方なんですけど、胸に惹かれますね。私は胸が大きくないので、巨乳への憧れが強いというか、男性と同じ目線で見ているのかも。だって私、大浴場とかムリですもん。どこに目をやっていいかわからない!男的な目で見ちゃってるからか、気軽に女の子の胸を触ったりもできませんね。さっきから有川さんの胸ばっかり見てますけど(笑)。

 ウフ(ハート)(自分のIカップ乳をペチペチ触りながら)私もおっぱい大好きです! 自分は巨乳ですが、貧乳萌えなんで、胸の小さいキャラクターばかり追いかけています。

──おっぱいに萌えるというのは、女性を男性的な視点でセックスの対象として見ているということなんですか?

 豊満な胸に対しては、男性と同じように欲情していると思うんですけど、女の子の下半身にはあまり興味がないんです。自分も持っているので。

 お仕事でご一緒した女の子たちとイチャつくのは大好きだけど、性的な対象として見てるわけじゃないと思うなぁ……。私、女の子とも男の子ともお付き合いしたことがないので、そういう感情はよくわからないかも。

「コミック百合姫」の読者は7割以上が女性なんですが、アンケートを読んでいると、男性読者よりも女性読者のほうが、直接的な性表現が描かれることを望んでいるようなんです。男性は「いや、キス止まりでいいよ」という感じの意見が多く、百合に対して、処女性というか、女性同士の清らかな交わりだけを求めていると思うんですよ。ただ、女性読者が女性同士の性描写を見て欲情しているのかどうかは、正直よくわからない。自分は今まで男の子が好きだと思っていたけど、ひょっとしたら女の子が好きなのかな?……みたいな、ギリギリな状態を楽しんでいるような気はしますね。

 どっちにしろ、男性が百合への神聖さを求めすぎるのは、ウザい!

 す、すみません……。

 女だって男と同じ人間なんだから、恋愛すればセックスしたくなるのは当たり前でしょ? 精神的な結びつきだけの恋愛しか認めないなんてありえません。これは一般作・BL・百合すべてにおいて言えるんですが、両想いになったら、私はその後のセックスまで描きたいんです。恋愛物語は、強く惹かれ合う2人のセックスまで描いて初めて成立するものだと思うので。

 激しく同意です!百合は、「起承転」で終わるものが多いような気がする。普通のマンガと同じように、起承転「結」をつけてほしいですね。

──女性陣のお2人は、好きな女性タレントはいます? 三次元でもカップリングして萌え萌えするんですか?

 単体で好きなタレントさんはいますけど、カップリングすることはないですね。体形で理想的なのは、安室奈美恵さん。平野綾さんや梨花さんとか、足がキレイな人も好きです。あと、小さくてかわいい感じの子で、意外に胸が大きいとドキンとしちゃいます!

 私も、三次元で百合妄想することもありますね。『アヤヤとミキティ』(松浦亜弥と藤本美貴による写真集。ワニブックスより03年4月発売)は、スッゴい良かったですよね! でも、三次元でも現実感があまりない、2・5次元みたいなほうが好きです。

 私は"女の子=芸術品"だと思っているんです。だから、有名人じゃなくても、理想の体のラインの子とかが歩いてれば、無意識に目が行っちゃう。すれ違ったカップルとかでも、女の子のほうしか見てませんからね(笑)。

 別に男の子が嫌いなわけじゃないんですけど……。男女2人立っていて、どっちを見るかって聞かれたら、私も女の子を見ちゃいます。

 理由はわからないけど、魂で女の子を求めているんでしょうかね(笑)。

まだまだ未成熟な百合マンガ冒険的な作品にも挑戦すべき

――影木先生と有川さんは、BLマンガもお好きですよね。読む・描く上で、BLと百合とは感覚が違います?

 変わらないかなぁ。両方同じように感情移入して読んでいます。

 私は全然違う。BLは100%ファンタジーで、百合は、自分が学生時代に仲良しの友達に抱いていた気持ちなど、実体験を含めつつ、ちょっとリアルに描いています。あと私、女の子には優しくしたいっていう感情があるんですけど、そのへんもBLとは違いますよね。男の子に対しては、どこかに「痛めつけてやりたい!」っていう欲求があるんですけど、女の子は「包み込んで、養ってあげたい!」みたいな。その代わり、エロいことはやらせますけど(笑)。

──皆さんが、本誌読者にぜひ勧めたい百合作品を教えてください。

 百合的描写のある一般作だと、やっぱり『セーラームーン』。天王はるかさんと海王みちるさんの関係に萌えられれば、百合の素質があると思います(笑)。百合作品であれば、『ストロベリーシェイクSweet』【3】ですね。ギャグマンですが、ガチで百合です!

『セーラームーン』『少女革命ウテナ』【4】は、マストですね。

──中村さんは、プライベートでも百合がお好きなんですね。

 好きですよ。でも男なので、やっぱりわからない部分はあります。個人的には、女性が日常でありえない状況に置かれているのに萌えるんですよね。アニメ『NOIR(ノワール)』みたいなガンアクションとか。女殺し屋と、記憶喪失の少女のお話なんですが、非常に百合要素が強いんです。

──こんな百合作品を読みたい・描きたい、みたいな思いはありますか?

 思春期の女の子同士の設定が多いので、以前、影木先生が描かれていた『First Kiss』のような大人の女性同士のものとか、いろいろな設定の作品を読みたいなぁと思います!

 思春期の「この感情はなんだろう?」みたいな、精神論を描くのが今は主流ですからね。百合は開拓中のジャンルで、まだ人がやっていないことをやれる余地がたくさんあり、描き手としては、真っ白な雪の上を歩いている感じで描くのがすごく楽しいんですよ。だからこれからも、いろんな設定の作品にチャレンジしたいです。

 百合専門誌を作っている立場から言うと、初めて百合マンガに触れる読者に、「百合ってこういうものなんだよ」と提示する役割があるので、思春期の学園モノのようなスタンダードな作品は、雑誌にはやはり必要なんですよね。その一方で、百合の間口を広げるために、冒険的な作品も作り出していかなきゃいけないと思っています。

 有川さんはせっかくグラビアをやってるんだから、かわいい女の子と一緒に、物語性のある百合っぽい写真集とか作ったらいいんじゃない?

 実は私、前からそういうのすっごくやりたいと思ってるんですよ!

 やりましょうよ! そしたら私、ストーリー考えますから。

 本当ですか!?感激です!!

 その代わり、そのIカップのお乳を触らせてもらってもいい?(笑)

 もちろんです!でも、先生のも触らせてくださいね(ハート)

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 百合マンガ 基本のキ─【1】
『美少女戦士セーラームーン』

少女マンガ誌「なかよし」にて91~97年まで連載され、アニメ・ミュージカルも大ヒットした伝説的美少女変身モノ。ヒロイン・月野うさぎをはじめ、主要なセーラー戦士だけで10人以上の美少女が登場するが、特に腐女子の百合妄想をかき立てたのは、セーラーウラヌスこと天王はるか(マンガ版では、普段は男性だが変身すると女性になる、美しき両性具有)と、セーラーネプチューンこと海王みちる(バイオリニストお嬢)のカップリング。同性愛をにおわす2人のアヤシイ関係に、腐女子たちは悶えていたとか。作/武内直子 新装版全12巻 価格/各460円(税込)発行/講談社


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百合マンガ 基本のキ─【2】
『カードキャプターさくら』

96年~00年まで「なかよし」に連載されていた、CLAMPによる魔法少女モノ。主人公・木之本桜の熱烈なファンであるお嬢様・大道寺知世の"桜ちゃん萌え"している姿に、腐女子たちが熱狂。98年にはNHKでアニメ化され、後に劇場版も制作された。作/CLAMP 全12巻 価格/428円~(税込) 発行/講談社


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 百合マンガ 基本のキ─【3】
『ストロベリーシェイクSweet』

百合を題材にしたギャグマンガ。タレントの橘樹里亜は、所属事務所の社長に、ボーイッシュな新人タレント・浅川蘭の教育係を任されるが、樹里亜は蘭に一目ボレしてしまう。蘭に告白できず、悶え苦しむ日々を過ごす樹里亜。そんな彼女たちの周りには、レズの女子たちが集結しており、女子だけの世界で物語は展開していく。百合作品ではあるが性描写はなく、「とにかく登場人物たちがハイテンションで面白いし、かわいい!百合にまったく興味がなくても楽しめる入門的な作品です!」(有川)とのこと。


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 百合マンガ 基本のキ─【4】
『少女革命ウテナ』

97年、アニメ版『セーラームーン』の主要スタッフで結成された「ビーパパス」と少女マンガ家・さいとうちほのコラボで制作され、大ヒットしたアニメ。自我を抑圧された姫宮アンシーと、彼女を苦しみから救うため、王子様になることを願う天上ウテナ(オスカル様のような男装の少女)との深く哲学的なつながりが、腐女子だけでなくアニメファンをも夢中にさせた。結末の異なるコミカライズ版にも注目が集まった。作/さいとうちほ、ビーパパス 文庫版全3巻 価格/630円(税込)~ 発行/講談社


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左/影木栄貴(えいき・えいき)
マンガ家。1971年、東京都生まれ。少女マンガ、BL、百合と、さまざまな作品を描き、商業誌と同人誌で活躍。現在「コミック百合姫」(一迅社)にて、『恋愛遺伝子XX』(原作担当。作画は蔵王大志)を連載中。弟は、BREAKERZのDAIGO。

中央/有川知里(ありかわ・ちり)
小学生時より百合マンガをたしなむ、ヲタクグラビアアイドル。1990年、東京生まれ。身長162cm。B97(Iカップ)W62H85。「実は芸能界に入ったきっかけは、私をスカウトしてくれたマネージャーさんがかわいかったからなんです(ハート)(笑)」。公式ブログ「ちりぶろ」

右/中村成太郎(なかむら・せいたろう)
「コミック百合姫」編集長。1975年、東京都生まれ。03年、同誌の前身であった業界初の百合専門マンガ誌「百合姉妹」(マガジン・マガジン)を立ち上げる。


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