【春画の近代史02・明治初期~中期】官憲の取り締まり――明治が始まり春画は“わいせつ物”へ
―― 西洋的な「風俗取り締まり」を企図する明治新政府は、矢継ぎ早に法令を発布していく。その流れのなかで春画も取り締まりの対象となり、商品としての魅力を急速に失っていった。
―― 西洋的な「風俗取り締まり」を企図する明治新政府は、矢継ぎ早に法令を発布していく。その流れのなかで春画も取り締まりの対象となり、商品としての魅力を急速に失っていった。
―― 時代は幕末。ビジネス規模の巨大さを背景に隆盛を誇った春画も、時代の混乱期を迎え、衰退の一途をたどる。明治を迎える前に、すでに春画は“廃れ”つつあった。
―― 「江戸時代の日本の豊かな性愛文化」の象徴――。そのような文脈で語られ、大きなブームを巻き起こしている春画。しかし明治以降の歴史を眺めてみれば、むしろ愚劣低俗なものとされ弾圧されてきたというほうが正しい...
―― ここ数年、秋の風物詩といえば、村上春樹の「ノーベル文学賞とるとる詐欺」だが、今年も安定のスルー。そんな村上作品を1冊だけ読んでハルキストを気取りたいなら、とりあえず『ノルウェイの森』で間違いなかろう。...
―― 手元だけが映る画面の中で、手際良く素材を切り、炒め、ソースをからめる――真俯瞰で撮影された洒落た料理動画を、フェイスブック上で観たことはないだろうか? バズフィードが提供し、言語の壁を超えて流行中の...
―― 日本の大学において映画に関する授業は人気科目のひとつだが、教員や学生に「映画学とは何か?」と聞いても、正解を答えられない人は多いはずだ。また、日本の有名な映画監督を思い浮かべても「大学で映画を学んだ」...
―― 100年前の川崎の夜も、こんなふうに欲望が渦巻いていたのだろうか。ビルの2階にあるガールズ・バーで、窓の外の喧噪を眺めながら思った。
―― 国民に政治的思想を植えつけるために製作されるプロパガンダ映画は、国家によるマインドコントロールの代名詞ともいえる。しかし、国の事情によっては製作を通じて映画産業が発展したり、逆に体制批判に利用されるこ...
―― フリースタイル・バトルのブームに沸く日本語ラップ界だが、今、それとは別の才能で頭角を現しつつあるRyugo Ishida。そんな若きラッパーに、地元・茨城県土浦市で話を聞いた。
―― 昨年に公開され特大ヒットを放った映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』。今なお“豊作”といわれるブラックムービー業界だが、近年はどのような映画が注目を集めているのか? 各作品をジャンル分けし、その世...
―― 永遠に変わることのない、物憂げな表情をした小さな貴婦人。サブカルをこじらせているのかと思いきや、実は結構メジャー志向?
―― 10月25日、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が来日した。日本国内での一挙一動はあらゆるメディアで報じられたが、人権を無視した制裁や度重なる暴言にもかかわらず、自国での支持率は90%を超えるとい...
―― ベイスターズのクライマックスシリーズ出場は嬉しかったが、やっぱり日本シリーズとは違うというか、テレビ中継には困ったものだった。巨人対DeNAの1stステージ第1戦は、BSと地上波のリレー中継とはいえ、...
―― 今月のお題は、前号で触れた「ディスコと盆踊り」。まるで水と油のようにも思える組み合わせだが、実は1970年代から両者の間には奇妙な接点があった。そして、その根底にはダンス・踊りに対する日本人の根源的な...
―― あれよという間に、興行収入は200億円超えも射程に入ってきた、アニメ映画『君の名は。』。ジブリ作品を除く日本アニメ映画としては史上最高のヒットとなっている。同作では、ヒロインが巫女であることから、多分...
―― 名作とされるディズニー映画でも、人種差別を助長すると批判されることがあった。どんなシーンが“アウト”なのか?
―― 日本でも大ヒットした『ズートピア』。昨今の人種をめぐる諸問題を意識した作品のように感じた読者も多いだろうが、過去には人種差別的だと非難されたディズニー映画もあった─。『ディズニーの魔法』(新潮新書)の...
―― 『君の名は。』が大ヒットする陰で、興行収入20億円を突破したアニメ映画が誕生している。『けいおん!』などで知られる京都アニメーションが製作した『聲の形』は、聴覚障害者の少女と、彼女をいじめた過去を持つ...
―― ピースの綾部祐二が来年の4月からニューヨークに拠点を移すんだってね。まあ相方が芥川賞を取っちゃったから、漫才もコントもやりづらいだろうね。「文学の人」みたいなイメージが付いちゃって、綾部が取り残された...
―― パンツからパンティみたいな?大人の下着をつけるようになったのは16歳くらいの時。グラビアのお仕事を始めるにあたって、東京に出てきた頃でした。ひとり暮らしをして、自分で下着を選ぶようになってからですね。...
―― 「日本人/韓国人/フィリピン人/さまざまなルーツが/流れる/この街でオレらは/楽しく/生きてる」。21時、街灯も疎らな住宅街にある公園に足を踏み入れると、暗闇の中にぼうっと浮かぶ白い光が目に留まった。...
―― AVのジャンルは多岐に及ぶが、中には「これで本当に興奮できるのか?」と疑問に思ってしまうキワモノもある。こういう作品が生まれるのは、性が多様化した結果なのだろうか? 一般的な常識では理解しがたい、通称...
―― こちらの記事ではヒップホップと同性愛文化の変遷を見てきたが、ゲイ・カルチャー、とりわけ音楽の分野において、ゲイと相性がいいと言われているのは、ディスコやハウス、ミュージカルといったジャンル。ヒップホッ...
―― 黎明期から、かたくなに同性愛者を嫌悪するホモフォビア文化が根深く残る米ヒップホップだったが、2012年、フランク・オーシャンのカミングアウト以降、大きな変化が起きている。果たして、ホモフォビア文化はど...
―― 週刊誌カメラマンの奮闘を描く福山雅治主演映画『SCOOP!』が話題になっている。だが、アメリカに目を向けると、報道とジャーナリズムをテーマにした映画は驚くほど多く、日本では決して描かれることのない政治...
―― ハマの番長・三浦大輔の引退試合を観ていた。シーズン最多が12勝の典型的な弱小球団のエースだったが、00年代以降では工藤、山本昌、黒田に次ぐ通算3000イニング以上を投げ続けた大投手の最終登板は、メッタ...
―― 果たして宗教は、女性を抑圧してきたのだろうか? 確かにイスラム教では、男尊女卑による差別があり、旧約聖書では、女性は男性の一部から生まれてきたという記述がある。“性”の問題を取り上げる今回の特集にお...
―― 2011年、いくつかのネットメディアに掲載された記事をきっかけに、とある盆踊り大会が注目を集めた。それが、神奈川県鶴見区・總持寺の「み霊祭り盆踊り大会」(毎年7月17~19日)だ。話題となったのは、テ...
―― フェミニズムやジェンダー、セックスは文学のテーマとして、実にポピュラーだ。“性愛文学”とも呼ぶべきこれらの作品をあげていくことで、現代人の性に対するスタンスも見えてくるのではないだろうか? ここでは、...
―― 2014年頃から日本でも注目を集め始めたフィンテック。ちょうどそれと前後してマウントゴックスの破綻で一般的に知られることとなったのが、ビットコインだった。そして現在、その基盤となる技術であるブロックチ...
―― 宗教画のモチーフとして描かれ続けてきた聖母マリア像。その描かれ方にはタブーも多いはずだが、彼女の描かれ方を見ると、時代背景や権力者の影響、画家の美的感覚などが反映されている。ここでは女性の身体でもっと...
―― 明治以降、“露骨で卑猥なもの”として公には拒絶されてきた春画だが、そこには日本文化における性に対する特色が数多く込められている。今回、春画が提示する数ある性問題の中から、動物と人との交わりを描いた”獣...
―― 9月27日放送のNHK情報番組『あさイチ』で紹介された西表島の「イノシシの刺身」。保健所は生肉の販売を認めていないにもかかわらず、番組内で「保健所が申請を受け付けた店舗では提供が可能」などと事実無根の...
―― 興行収入130億円、動員数は1000万人を突破し、日本映画史に残る数字を打ち立てた『君の名は。』。自主制作アニメからスタートした新海誠が、東宝きっての凄腕プロデューサー・川村元気と手を組んだ結果、作家...
―― 00年代中盤のオネエブーム以降、すっかりテレビにはオネエタレントが定着した。隆盛を誇る「オネエ」だが、この言葉がいつの間にか男性同性愛者全体を指す単語として機能するようになってはいないだろうか。テレビ...
―― こちらの記事では「異端と逸脱の文化史」シリーズの書籍を中心に紹介してきたが、内田氏は作品社では政治経済・思想哲学の書籍も編集。ジャック・アタリ、アントニオ・ネグリといった世界的な思想家の著作も手がけて...
―― 『江戸の糞尿学』『“特殊性欲”大百科』『ヴァギナの文化史』『お尻とその穴の文化史』……。タイトルは強烈だが、装丁はエレガントな人文書。中身は知的好奇心をくすぐり、社会や人間の本質を浮き彫りにしていく内...
―― 日本人であれば、一度は葬儀などで、豪華絢爛の袈裟を身に着けたお坊さんの姿を見たことがあるだろう。その立場を誇示するようなこれらの袈裟には、ファッション的な視点でひもとくと、どのような意味合いがあるのだ...
―― 今や、ラッパーがモードなアイテムを身に着け、パリのビッグメゾンもヒップホップの要素を取り入れている!?21世紀のヒップホップとパリコレの関係について、両方に詳しい菊地成孔氏に話を訊いた。
―― ファストファッションの台頭によって、日本では高級ブランドの不調が叫ばれている。しかし、世界的に見ると、事情は少々違っていたようで……? ここでは、“ラグジュアリーコングロマリット”の今に迫ってみたい。
―― こちらの記事は、条例の法的根拠や強制力を見てきたが、タバコに関する条例には、賛成/反対の議論が続いている。では、どのような法的根拠に基づき、今後どうなっていくのか。法律の変化によって影響を受ける“喫煙...
―― NHKの朝ドラ『あまちゃん』(13)で大ブレイク後、いろいろあった能年玲奈が、「のん」に改名して再出発したのは、今年7月。今後もいろいろあるだろうから、今のうちに希少な主演作を観直しておかねば……とい...
―― 川崎は2つの顔を持っている。そして、それらの表情は変わりつつある。シンガーソングライターの小沢健二が自身の根底となっている空虚さを“川崎ノーザン・ソウル”と呼んだ、その背景としてのニュータウンの北部。...
―― 天皇陛下の生前退位のご意向に関する玉音放送が行われ、今後女性皇族のあり方も変わってきそうです。2014年の時点で政府は、女性皇族がご結婚後、一定の皇室活動を行えるような方針を固めていると報じられました...
―― 昨年頃から頻繁に話題に上るようになったドローン。その主たる活用方法とされているのが、“空撮”だ。これまでヘリコプターなどでは入り込むことができなかった領域でのドローン空撮に、期待が寄せられている。しか...
―― 8月6日、「ニュートリノ」の「粒子」と「反粒子」の変化に違いがある「CP対称性の破れ」の兆候を初めて捉えたと発表された。これが確認されれば、宇宙の起源の解明にもつながる……が、実際、なんのことかよくわ...
―― ここに出演している人から未来のスターが!?
―― テレビと芸能界の縮図としての『24時間テレビ』は実に素晴らしい番組で、2008年、天狗になっていたエド・はるみが欽ちゃんに(Zeebra的な意味で)公開処刑され、それから坂道を転げ落ちるように売れなく...
―― 盆踊りのひとつの特徴――それは、特定の盆踊り歌に対して決まった振り付けがついているということ。「東京音頭」など昭和に入ってから新しく創作された盆踊り歌の振り付けの多くは、日本舞踊からの影響が大きいとい...
―― インターネットやデジタルデバイスの普及が進み、これまでマスメディアの対抗軸とされてきたネットのニュースが、積極的にテレビなどでも取り扱われるようになってきた。その一方で、それらを論じる場としてのソーシ...