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町山智浩の「映画がわかるアメリカがわかる」第184回

『大草原の小さな家』と『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の知られざるつながり

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――雲に隠れた岩山のように、正面からでは見えてこない。でも映画のスクリーンを通してズイズイッと見えてくる、超大国の真の姿をお届け。


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『大草原の小さな家』

1800年代、アメリカ・ミネソタへ移住したインガルス一家を描く、日米の国民的ドラマとなった物語のNetflix版。厳しい開拓生活や人々との確執、熱病や野生動物の脅威に直面しながらも、家族の絆を信じ、希望を胸に新天地で未来を切り拓いていく姿は感動を覚えるが、原作にはない当時の現実も描かれている。

製作総指揮:レベッカ・ソネンシャイン、出演:ルーク・ブレイシーほか。Netflixにて配信中。


還暦すぎた人たちは皆、『大草原の小さな家』と聞いただけで、少女たちが花咲く草原の丘を駆け下りる姿が頭に浮かぶだろう。1970年代にNHKで放送されたアメリカのTVドラマのタイトルバックだ。

『大草原の小さな家』は、1870年代にアメリカ西部の開拓地に移住したインガルス家の体験を次女のローラ・インガルス・ワイルダーがそれから約50年後に回想した小説のドラマ化で、当時、アメリカの国民的番組になった。

この『大草原の小さな家』がネットフリックスで新たにドラマ化された。70年代版との大きな違いは、西部開拓地のダークサイドから目を背けないこと。

たとえば70年代版の父チャールズは番組のプロデューサーでもあるマイケル・ランドンが演じ、強くたくましく頼もしく物知りで正しい完璧な父親だったが、ネトフリ版の父(ルーク・ブレイシー)は温厚だが頼りなく夢見がちな庶民だ。

妻キャロラインも70年代版では貧しく苛酷な開拓生活のなかでいつも夫を支え続ける完璧な良妻賢母だが、ネトフリ版の彼女は放浪癖のある夫に付き合ったことを後悔して揺れ続け、離婚して実家に戻ることすら考える。

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