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丸屋九兵衛の「バンギン・ホモ・サピエンス」【13】

【Jutsin Lin】林監督は家族愛で爆走!

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――人類とは旅する動物である――あの著名人を生み出したファミリーツリーの紆余曲折、ホモ・サピエンスのクレイジージャーニーを追う!

Justin Lin

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(絵/濱口健)

この8月末に日本上映されるレブロン・ジェームズ主演の『スペース・プレイヤーズ』こと『Space Jam: A New Legacy』でもエグゼクティブ・プロデューサーを務める。『ワイルド・スピード』は、最終作の前編が2023年、後編が翌年予定。

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考えてみれば、『ワイルド・スピード』は特異なシリーズである。

ハリウッドでは、エマ・ストーンが広東省系ハワイ人のンー(呉)大尉にキャストされ、ティルダ・スウィントンがチベットのスーパーおじいさんを演じたことを「女性の勝利」のように語り、草薙素子役を批判されたスカーレット・ヨハンソンが「どんなキャラクター演じてもええやんけ」と毒づく。こんなホワイトウォッシュな業界の一角で覇を唱えるユニバーサル・ピクチャーズの看板フランチャイズでありながら、どんどん増加する主人公グループに白人がひとりか2人しかいないという有色人種シフトを敷く『ワイルド・スピード』。キャストだけではなく歴代監督も、第1作=ユダヤ系、2=アフリカ系、3~6=アジア系、7=中国系マレーシア系オーストラリア人、8=アフリカ系だから、こちらも極端だ。

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