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第1特集
地方政経雑誌のジャーナリズム【1】

表紙はまるで雪国の「噂の真相」……!? 地元政治家と企業を狙い撃ち! 北海道・東北・北陸の政経雑誌

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――近年は地方紙によるスクープが注目されているが、雑誌も負けていない。例えば北海道、東北、北陸には、その地域の醜聞を取り上げる政経雑誌があり、そこでの記事は時に全国紙でも後追いされることがあるという。ただ、気になるのはそのおどろおどろしい見出し……。一体これらはどんな雑誌なのか?

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 テレビにしろ新聞にしろ、特定の地域に根ざした「ローカルメディア」はほとんどの都道府県に存在するが、その中にかつて存在した「噂の真相」のような、スキャンダルやゴシップを中心とした記事で構成される政経雑誌が、北海道、東北、北陸に数多く存在することをご存じだろうか?

 例えば「財界にいがた」【1】という、その名の通り新潟県の書店やコンビニで販売されている雑誌では、「中原市長が『いいね!』していたSNSの中身」、福井県で発売されている「北陸政界」【2】では、「JA大乱!発足2ヶ月で『一大クーデター劇』勃発」など地元政財界に関する記事の見出しが表紙に躍っている。さらに「北陸政界」には「不倫相手の妻に『絶対に別れない!』と言い放つ公立中女教師」といった、町内会レベルのゴシップまでもが載っている。

 これらの雑誌は記事のトーンも極めて過激で、代議士であろうが、財界人であろうが、公共団体のトップであろうが、実名を挙げて「無能」「老醜」「悪魔」などと容赦なくこき下ろしている。

 一般的に、地方ではこういった“地元の名士”たちの権力が、中央よりも強く、メディアはもちろん司法などにも露骨な圧力をかけてくるイメージがあるものの、北海道、東北、北陸の政経雑誌は遠慮なく斬り込んでいる。さらに、批判の対象となっている企業や病院などが広告を出稿していたり、代議士が「暑中お見舞」を寄せていたりと謎も多い。

 しかし、これらの雑誌は単に過激なだけでなく取材力も確かだ。地元紙の記者は次のように証言する。

「ニュース規模の大きい企業の不祥事や自治体の醜聞などが、北海道、東北、北陸の雑誌にスッパ抜かれることは多々あるため、これらは全国紙の各支局の記者はもちろん、地元紙の記者も毎号チェックしている媒体です。特に中央政界と関係のある県庁所在地の市長選や知事選、それに絡む汚職疑惑などの追及で常に報道をリードしています。

 また、地元紙のスポンサーなどになっている大手企業の不祥事などにも、果敢に斬り込むことで知られます。例えば、東京電力福島第一原発事故の影響が残る福島県の雑誌『財界ふくしま』【3】は2019年3月号で、“ガソリンスタンドの洗車汚泥の問題”をスクープしています。『新たに浮上した福島トヨペットの“不法投棄疑惑”大熊店から排出した約“166トン”の洗車汚泥が消えた?!』と題する一連の特集は、のちに全国紙でも大きく取り上げられました」

 このような雪国版「噂の真相」ともいえよう政経雑誌の取材力はどこからくるのか? そして、なぜ北海道、東北、北陸に多いのか?

福島第一原発にヒグマ……地方政経雑誌の中身

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