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友清哲のビールの怪人【23】

「ビル」から「ビール」へ! 元鳶職人の新たな挑戦――スタイルにこだわらないビールを造る!

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――すべてのビール党に捧ぐ、読むほどに酩酊する個性豊かな紳士録。

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その立地から「さかみちタップルーム」と名付けられたブルーパブ。オーナーブルワー・平賀久勝さん(42歳)の明るい人柄で、早くも地域の人気店になっている。

 地下鉄・板橋区役所前駅から、王子新道をひたすら直進。ゆるりと下る坂道沿いにクランクビールがオープンしたのは、一昨年2月のことだ。

「当初は他社のビールを販売するビアバーとしてスタートし、醸造免許がおりるのを待って、その2カ月後から初仕込みに取りかかりました」

 そう語るブルワーの平賀久勝さん、前職は鳶職人という変わり種だ。

「勉強が嫌いで高校もろくに行かなかったので、早い時期から建築関係のバイトをやっていました。現場で見る鳶職の人たちはかっこよかったですし、専門職なので周囲から尊敬の目で見られるんですよ。それに何より当時は今と違って稼げる仕事でしたから、深く考えるまでもなく自然と鳶職を目指していましたね」

 ちなみに鳶職人にもいろいろあるが、平賀さんの場合は高層ビルの建造がメイン。聞けば、某外資系高級ホテルや都心のオフィスタワーなど、名のある建築物をいくつも手がけてきたという。

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