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NewsPicks後藤直義の「GHOST IN THE CHINA」【13】

14億人の豚肉爆食を止めろ! 米発“ミートテック”が狙う中国人の胃袋

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――あまりにも速すぎるデジタルテクノロジーの進化に、社会や法律、倫理が追いつかない現代。世界最大の人口14億人を抱える中国では、国家と個人のデータが結びつき、歴史に類を見ないデジタルトランスフォーメーションが進行している。果たしてそこは、ハイテクの楽園か、それともディストピアなのか――。

インポッシブル・フーズ

米国のシリコンバレーに本拠地を置く、フェイクミート(植物肉)のパイオニア的な企業。大豆とヤシ油、遺伝子を組み替えた酵母によって、本物の肉そっくりな味や香りを売りにしている。バーガーキングと手を組んで売り出した『インポッシブル・ワッパー』は、植物肉ブームの火付け役に。現在、時価総額2000億円以上の価値がある未来の食品ベンチャーの筆頭格のひとつになっている。

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 2020年1月6日、米ラスベガスで開かれた世界最大のテクノロジー展示会のCES(セス)。この日はその前夜祭として、世界中のジャーナリストを招いたイベントがそこかしこで開かれる。

 その中でもダントツの熱気を放っていたのが、シリコンバレーで生まれた植物肉(フェイクミート)のベンチャー、インポッシブル・フーズ(本社カリフォルニア)の招待制パーティだった。

 この日の目玉は、すでに発売されている“フェイクの牛肉”に加えて、世界でもっとも食べらているフェイクの豚肉も作ったという発表だった。どんな料理にも使える豚ひき肉に加えて、“植物性の豚”ソーセージも発売してゆくという。

 パーティ会場に入ると、大豆やココナッツ油で作られた、あらゆる「人工豚肉」の創作料理が運ばれてくる。フェイク肉のサンドイッチ、植物肉の豚まん、フェイク肉のシューマイ、フェイク肉のじゃじゃ麺風ヌードル……。私も試食したが、明らかに豚肉を食べた満足感が得られる。プロが料理していることもあり、かなり美味しい。

「味付けが濃いから、本当の味は確信できないね」

「いや、これはマジで素人にはわかりませんよ」

「サンフランシスコのトップシェフも、植物肉を使っていますよ」

 招待客がフェイク豚肉を頬張りながら雑談をしていると、インポッシブル・フーズの創業者CEOであるパトリック・ブラウン(通称パット)が登場して、植物肉がなぜ大切なのかを熱弁した。

 もともとスタンフォード大学名誉教授(生化学)であり、すでに65歳であるパットだが、いざ植物肉のことになると顔を真赤にしてマシンガントークを炸裂させる。その野望と願望が入り混じったトーク内容が、とにかく面白い。

アマゾン伐採は中国人の「胃袋」のせい?

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