サイゾーpremium  > 連載  > 大石始の「マツリ・フューチャリズム」  > 大石始のマツリ・フューチャリズム【45】/【イズム】が蘇る2020年の音頭
連載
大石始のマツリ・フューチャリズム【45】

JAGATARAが30年ぶりの新曲発表!――イズムが蘇る2020年の音頭

+お気に入りに追加

――21世紀型盆踊り・マツリの現在をあらゆる角度から紐解く!

2003_P131_MF_03_JK_320.jpg
今年1月29日に発売されたJAGATARA2020名義でのジャイアント・シングル『虹色のファンファーレ』。永山愛樹がボーカルを務める新曲「れいわナンのこっちゃい音頭」をはじめ、未発表曲も収録。

 なんとJAGATARA(以下、じゃがたら)が30年ぶりの新曲を発表した――そう書いてピンとくるのはおそらく40代後半以上だろう。なにせ前身バンドを結成したのが1979年、解散したのが1990年。僕もリアルタイムで彼らのライブを観たわけではないが、当時を知る諸先輩の話によると、じゃがたらのライブはとにかく凄まじかったらしい。アフリカ音楽やファンクをのみ込んだパフォーマンスは4時間に及ぶこともあったそうで、とりわけ伝説化されているのがボーカルの江戸アケミ。80年代前半は自分の身体をナイフで切りつけてみせたり、ニワトリやヘビを食いちぎるなどのパフォーマンスを展開。のちには精神疾患を患ったことで奇行を繰り返した時期もあったが、社会に対して切り込むメッセージ性の強い歌詞が熱狂的な支持を獲得した。90年1月27日には入浴中の事故により死去、その後バンドは解散してしまう。

 なぜマツリ・フューチャリズムをテーマとする本連載でじゃがたらの話をしているかというと、〈JAGATARA2020〉名義で発表された復活シングル「虹色のファンファーレ」に収められた30年ぶりの新曲のひとつが、「れいわナンのこっちゃい音頭」という楽曲なのである。それも阿波おどりのリズム感覚をアフリカ音楽のフィルターを通じて表現した、ほかに似たもののない音頭なのだ。

 ここでボーカリストに抜擢されたのが、愛知県のパンク・バンドであるTURTLE ISLANDの永山愛樹。江戸アケミの命日に行われた追悼コンサートにゲスト参加した顔ぶれを見ると、永山の異色さが際立つだろう。鮎川誠、いとうせいこう、町田康、大槻ケンヂ、向井秀徳、七尾旅人、折坂悠太などなど、錚々たるメンツの中、じゃがたら復活の新作に抜擢されたのが永山だったのだ。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2026年11月号

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界

ドーパミン時代の沼化するエンタメ業界
    • 「沼化」するエンタメ業界
    • 膨らみ続けるグラビア市場
    • SNSがつくる「あなたの好み」
    • 映画界ハラスメントの実態
    • ゲーム実況者の高齢化問題
    • PS、ディスク販売廃止の衝撃
    • 私たちは「ドパガキ」なのか
    • AI時代の「生歌」の価値
    • 「ニコ生ホラー」とは何だったのか
    • テクノロジーが広げる学びの未来
    • AI時代のサイバー攻撃
    • リングを彩る美女たち
    • 〈Cosplay beauty〉もちむぎ

NEWS SOURCE

インタビュー

    • 滝藤賢一、名バイプレイヤーの境地
    • 唯一無二の音楽家・水槽
    • 小八重葵美が得たもの

連載

    • [マルサの女]高橋凛
    • 神保哲生×宮台真司の「TALK ON DEMAND」
    • 萱野稔人と巡る「超・人間学」
    • ドクター苫米地に聞け!
    • 井川意高の天上夜想曲
    • 韮原祐介の匠たちの育成哲学
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • GROOVE SEQUENCE
    • 笹 公人×江森康之の「念力事報」
    • 町山智浩の「映画でわかるアメリカがわかる」
    • 花くまゆうさく『カストリ漫報』
サイゾーパブリシティ