サイゾーpremium  > 特集  > エンタメ  > 【キリスト教】の女性受容史

――「ミッション系」と呼ばれるキリスト教系の大学には、「お嬢様が多い」「美人が多そう」というイメージを持っている人は少なくないかもしれない。実際にミッション系大学は読者モデルや女子アナを多数輩出してきた、というデータもあるにはある。そのイメージ誕生の背景と、ミッション系大学と美人の関係を追う。

1903_mission_1_320.jpg
『ミッションスクールになぜ美人が多いのか』の表紙。内容は、実は硬派で骨太だ。

「女子アナ、読者モデルはなぜ3K大学(かわいい、金持ち、キリスト教)出身に多いのか」。ピンク色の帯にそんなキャッチコピーが書かれた『ミッションスクールになぜ美人が多いのか―日本女子とキリスト教』(朝日新書)という本が昨年11月中旬に発売された。なおミッションスクール(大学の場合はミッション系大学)とは、キリスト教の教えを教育理念とし設立され、運営されている私立学校のこと。実際に「かわいい人が多そう」という印象を持っている読者も多いはずだ。

 同書は3人の共著で、そのうち本書の発端となる問題提起を行ったのは井上章一氏。『美人論』(朝日文芸文庫)など美人関連の著書も多く、2015年に『京都ぎらい』(朝日新書)がベストセラーとなった国際日本文化研究センター教授だ。

 井上氏が担当する第一章では、ミッション系大学に籍を置く読者モデルの多さの背景を考察。『大学ランキング2007年版』(朝日新聞社)に掲載されていた「女性ファッション誌への学生モデル登場校」のランキングも紹介している。そのランキングは『JJ』(光文社)、『CanCam』(小学館)、『ViVi』(講談社)、『Ray』(主婦の友社)4誌の2005年1~12月の誌面を調査したものだ。詳細はP72の表にまとめた通りだが、ベストテンには青山学院大学(1位)、立教大学(2位)、神戸松蔭女子学院大学(5位)、神戸女学院大学(8位)、恵泉女学園大学(10位)と5つのミッション系大学がランクインしている。東京のマンモス私立総合大学の多くが顔を出さず、神戸のミッション系大学がランクインしていることは、意外に感じる人も多いだろう。

 井上氏の担当する第一章は、このような実証的なデータを含みつつも、ライトな読み物として楽しめる内容だ。一方でその中では、特にプロテスタント系大学に読者モデルが多いことに触れながら、「読者モデルの輩出数を分析した(プロテスタンティズムの)受容史の研究は、ただのひとつもない」(カッコ内は筆者補足)という興味深い問題提起をしている。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2019年10月号

欲望のグラビア学

欲望のグラビア学

大和田南那"青の衝撃"

大和田南那

NEWS SOURCE

    • 【サイゾー×Fresh!】グラドル発掘
    • 【ラウンドガール】圧巻の美脚!

インタビュー

連載

    • 表紙/【北向珠夕】33歳に見られたんです。
    • なんとなく、【クリステル】
    • 【リクナビ】内定辞退率が法律違反以上にマズイわけ
    • 【萱野稔人】宇宙生物学と脳の機能から見る人間(前)
    • 高須基仁/年末にブレイクするのは【山里良太と稲垣吾郎】
    • 【盆踊り×SNS】の親和性
    • 世界最強の【麻雀AI】を生んだ中国人研究者
    • 【ライオネル・リッチー】の逆襲
    • 町山智浩/【アメリカン・ファクトリー】中国資本の米工場を追う
    • 【ラグビーW杯】醍醐味はブレークダウン
    • 小原真史「写真時評」
    • 五所純子「ドラッグ・フェミニズム」
    • 笹 公人「念力事報」/笑う全裸監督
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ博物館」
    • 稲田豊史/【さよならミニスカート】を読む娘へ
    • アッシュ・ハドソン「アングラ見聞録」
    • 辛酸なめ子「佳子様偏愛採取録」義
    • ビールと人を作る!【ブルワーを育てるブルワー】
    • 更科修一郎/幽霊、箱の中で覗き込むエロと未来。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』