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第1特集
女性学が語るセックスの姿【2】

フェミニズムの歴史がまるわかり!セックス議論を牽引した重要書籍9冊

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前記事「気鋭の女性学者、田中東子・大妻女子大学準教授に聞く!すべてのセックスは強姦である!?フェミニズム「セックス論」の歴史」に続いて、この記事では著名学者によるフェミニズムの重要書籍を紹介する。

「不幸な性生活」を論じる第二波フェミの嚆矢

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『新しい女性の創造〔改訂版〕』
ベティ・フリーダン(大和書房、原著は1963年)

アメリカにおけるフェミニズム第二波の口火を切ったとされる本書では、主婦という立場から、性生活に関して論じている。フリーダンは、「女らしさの賛美」に従って家庭内で主婦としてのみ生きることが、幸福ではない性生活や「よろめき」(今でいう不倫)へと女性を導く結果になると主張する。しかし、フロイトの精神分析に基づくセクシュアリティや男性同性愛問題への言及は、今の時代に読み直すと偏見と差別に満ち溢れている。


女性のセクシュアリティを語る言葉を獲得せよ!

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『ひとつではない女の性』
リュス・イリガライ(勁草書房、原著は1977年)

イリガライによる論集。女性のセクシュアリティ(とそれを語る言葉)が文化のなかでどれほど欠如しているか、いかに男根との関係としてしか表象されてこなかったか、哲学や精神分析の伝統のなかにどれほど場所も手段も与えられてこなかったか、といった観点から、本書では女性の体(クリトリス、膣、乳房、外陰部、陰唇など)を出発点に、女性のセクシュアリティについて語るためのオルタナティブな言語を創造しようと試みている。



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