サイゾーpremium  > 特集2  > 【コーネリアス・小山田圭吾】が語る/沈黙の11年と新しい音楽と息子

――90年代、“渋谷系”のアイコンとなった小山田圭吾。フリッパーズ・ギター解散後はソロ・ユニットのコーネリアスを始動し、一連の作品は世界的にも高く評価された――という話はよく知られているが、なんと11年ぶりにアルバムを出す。タイトルは『Mellow Waves』。では、その間、彼は何をしていたのか? サイゾー初登場となるこの稀代の音楽家に、新作のことから生活の変化まで語ってもらった。

1707_corne_01_atari_520.jpg
(写真/佐内正史)

 コーネリアスこと小山田圭吾が11年ぶりにアルバムを出す――。そんな話を耳にしたのは、今年の春先だっただろうか。これが、彼の音楽を熱心に聴いてきた人々にとっていかに待ち望んでいたことかは、サイゾーの30~40代読者なら想像できるだろう。しかし、若い読者のためにも、まずは小山田圭吾のこれまでを簡単におさらいしておこう。

 1989年、フリッパーズ・ギターとしてデビューした小山田。ネオアコを主軸としたバンドのスタイリッシュな音楽性やファッション・センスは当時の若者を魅了し、メンバーの小沢健二とともにその界隈のアイドル的存在となった。やがて、いわゆる渋谷系の代表者と見なされるようになるが、バンドは91年に解散してしまう。

 その後、小山田はソロ・プロジェクトであるコーネリアスの活動を始め、97年にはサンプリング/コラージュ・ミュージックの金字塔『FANTASMA』を発表する。同作は国内外で高く評価され、ベックやブラーといった海外のミュージシャンたちも大いに感化された。以降は時代の先端を走る音楽家となり、『POINT』(01年)や『SENSUOUS』(06年)では音響や空間を重んじた一音一音をループさせてグルーヴを生んでいく手法を編み出したのだった。

 それから長い時を経て、ついに新しいアルバム『Mellow Waves』が完成した。前作、前々作の方法論が引き継がれつつも、決して時代に取り残されているのではなく、ところどころで昨今の音楽的トレンドとも呼応し、さらにはそれらの進化した形さえ提示しているようにも聴こえる傑作である。

 では、この11年、小山田圭吾は何を考え、どんな日々を送り、いかに音楽と向き合ってきたのか――。本人を直撃した。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2026年8月号

世界を映す映画、映画が変える世界

世界を映す映画、映画が変える世界
    • アニメが映し出すハリウッド
    • 進化したホラー映画の新潮流
    • ドクター・ドゥームとは何者か
    • 伊藤万理華×ヨーロッパ企画
    • 「モテる映画」学
    • イラン映画の最尖端
    • 新しい時代劇の躍進
    • 倉田保昭、夢はまだ終わらない

NEWS SOURCE

インタビュー

    • 【大原かおり】“巨乳ブーム”の象徴が50歳で挑んだ新境地
    • 【一ノ瀬ワタル】角界から教育界へ転身「心の中の猿桜がまだ暴れたがっています」
    • 【SUMIDe】億バズするショートドラマの旗手、昼間はエリートビジネスマン!?
    • なぜエリートほど「ツッコまれたい」のか京都大学式「思考の主導権を取り戻す方法」
    • 止まったら死ぬ映画を止まらない女と観た映画『ロングウォーク』と歩き続けるウナギ・サヤカ
    • 産まないオンナ、産めないオトコの「声なき叫び」と「芸人の子育て哲学」紗倉まなケンドーコバヤシの「新・家族論」
    • 結婚、孤独、年齢への向き合い方─ アラフォー女性のリアルを熱演「松本まりか高橋メアリージュン」の本音
    • 黒い羽を隠した白猫「漫画家グラドル」穂波あみ
    • 〈Cosplay beauty Cyzo color〉天音ちか

連載

    • 【マルサの女】南みゆか
    • 【井川意高】天上夜想曲
    • 【神保哲生×宮台真司】マル激 TALK ON DEMAND
    • 【萱野稔人】超・人間学
    • GROOVE SEQUENCE
    • 【辛酸なめ子】佳子様偏愛採取録
    • 【韮原祐介】匠たちの育成哲学
    • 【町山智浩】映画でわかるアメリカがわかる
    • 【ドクター苫米地】僕たちは洗脳されてるんですか?
    • 【笹 公人×江森康之】念力事報
    • 【花くまゆうさく】カストリ漫報
サイゾーパブリシティ