サイゾーpremium  > 連載  > 稲田豊史の「オトメゴコロ乱読修行」  > 【東京タラレバ娘】加齢による経年変化
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フィクションで解剖――オトメゴコロ乱読修行【20】

【『東京タラレバ娘』】憧れ女性を口説くには、自己評価暴落中のアラサーを狙うべし!?

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――サブカルを中心に社会問題までを幅広く分析するライター・稲田豊史が、映画、小説、マンガ、アニメなどフィクションをテキストに、超絶難解な乙女心を分析。

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 2015年・16年度「このマンガがすごい!」オンナ編第2位の『東京タラレバ娘』(東村アキコ・著/講談社)が、来年1月に吉高由里子主演でテレビドラマ化される。アラサー女子の傑作自虐コメディにして、女子研究を志す男にとっては虎の巻、かつ必読の課題図書。本作とジェーン・スーのエッセイと峰なゆかの『アラサーちゃん』あたりを読んでおけば、中年オヤジが飲み会の席で「課長って女心を理解してますねー」程度のリップサービスを部下から引き出すなんぞ、たやすい。

 主な登場人物は3人。脚本家の鎌田倫子、ネイルサロンを経営する香、父親の営む居酒屋で働く小雪だ。3人は埼玉の高校の同級生で、いずれも未婚の33歳。3人とも東京で働いている。

 物語は基本的に、この3人が「結婚したい。だけど相手に妥協はしたくない。とはいえ、ずっとひとりで生きていく覚悟も財力も才能もない。もう若さは売りにできない。どうしよう」と駄々をこね、焦ってヘタを打ち、自己嫌悪に陥り、女同士で愚痴を言い合う――の繰り返しだ。「タラレバ」とは、「もし痩せたら……」「その男を好きになれれば……」といった、実行の伴わないタラレバ話で盛り上がる3人の非建設的な井戸端会議を揶揄した形容である。

 男性読者的に注目したいのは、倫子たち3人がたびたびつぶやく「あの時、付き合ってた男と結婚しておけばよかった」といった類いの後悔だ。

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