サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > 【くるり】を生んだ京都音楽、その歴史

――これまで京都からどんな音楽が発信されてきたのか? よど号ハイジャック事件に加わったメンバーもいた裸のラリーズから、ステージで放尿する非常階段、東京や海外と交感するクラブ・シーンにいた大沢伸一、メンバーの加入・脱退を繰り返すくるりまで、キケンな側面もある京都発ポップ・ミュージック史をソウカツ!

1608_01_230.jpg
幻のバンドといわれてきた裸のラリーズは、全共闘時代である60年代後半に京都で結成された。

 京都発のバンドと聞いて、30代の読者ならくるりを思い浮かべる人も多いだろう。あるいは、コアなリスナーであれば、村八分や非常階段などを挙げるかもしれない。

 いずれにせよ、京都からは折に触れて個性的なミュージシャンが登場しているが、本稿ではそんな京都発のポップ・ミュージック史を紐解いていきたい。

 まず、日本のロック黎明期である60年代後半に登場したバンドとして、裸のラリーズがある。同志社大学の軽音部に在籍していた水谷孝(ギター、ボーカル)を中心に67年に結成された、謎に包まれた部分が多いそのサイケデリック・ロック・バンドについて、水谷と同時期に同大学の軽音部に在籍し、一時的に裸のラリーズにも加入した久保田麻琴と親交のある音楽評論家・湯浅学氏はこう語る。

「60年代後半はフォークとグループ・サウンズ(GS)がはやったのですが、裸のラリーズはそのどちらでもない、突然変異的に生まれたバンド。久保田さんによれば、水谷さんは最初はフォーク・ロックを志向していたものの、どんどん音が大きくなっていったそうです」

 彼らの音源を聴いてまず驚くのが、破壊的なフィードバック・ノイズだ。GSバンドの演奏の場だったジャズ喫茶やディスコは音量が限られていた中で、水谷はギターとアンプの間に何台もエフェクターをつなぎ轟音を響かせた。

 また、結成時のメンバーに70年によど号ハイジャック事件を起こした赤軍派の若林盛亮(ベース)がいたが、バンドとして新左翼運動に傾倒していたのか?

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2020年2月号

新しいニッポンのタブー

新しいニッポンのタブー
    • 暴力団だけじゃない【反社】の定義
    • 【山口組分裂】報道の最前線
    • 【嵐】休止後の芸能界にタブーはあるか?
    • 本当の【氷川きよし】論
    • 【社会学者】きーちゃんを苦しめる疑惑フォーマット
    • 【湯山玲子】ミサンドリー時代に合った戦略
    • 【音楽学者】芸能の性別越境を回復する存在に
    • 【丸屋九兵衛】ヒップホップときよしの交差点
    • 【ANARCHY】初期衝動を落とし込んだ映画
    • 【SEEDA】ラッパーの禁忌な生き様を描く
    • 世界の過激な【保守派リーダー】
    • 【元芸人】が政治の世界に進出するワケ
    • 【アナ雪】ステマ問題ほんとの戦犯
    • 時代を先取りする【新・麻薬王】の肖像
    • 【医療観察法】の知られざる実態

川瀬もえ、エロくてキュートで清らかに。

川瀬もえ、エロくてキュートで清らかに。
    • 小悪魔【川瀬もえ】が脱ぐ

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

    • 表紙/華村あすか「イオンで十分なんです」
    • 【桜田茉央】ミスマガ受賞者の箱入り娘
    • 【AV界】期待の新人セクシー下着
    • 【鈴木ふみ奈】タレントと企業のカンケイ
    • 【増田と鷲見】のラブゲーム
    • 【AI】がインターネットを根底から揺さぶる
    • 【五所純子】「ドラッグ・フェミニズム」
    • 【萱野稔人】"殴り合い"はなぜ人間的なのか
    • 機構影響を受けぬ【雪まつり】
    • 【丸屋九兵衛】キアヌ・リーブスを語る
    • 【町山智浩】「リチャード・ジュエル」FBIとマスコミの欺瞞
    • 【薬物事件】をめぐる刑罰と報道の問題点
    • 小原真史の「写真時評」
    • 笹 公人「念力事報」/ゴーンの大脱出
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ博物館」
    • 稲田豊史/「アナと雪の女王」にモヤる理由
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 大手ビールメーカー出身者が【ブルーパブ】を開業
    • 更科修一郎/幽霊、闘争で情念を語る少年マンガ。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』