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『林賢一の「ライク・ア・トーキングストーン」』【14】

芥川賞作家・【羽田圭介】が問いかける、トークを「聞く」と「聞かない」の境界線

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――元放送作家で、現在は脚本家として心機一転活動する林賢一が、生のトーク現場に裸一貫突入! 事務所の大看板・古舘伊知郎を始めとした先達たちが繰り広げるトークライブをレポートする。

今月のトークライブ

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第52回 ホテルオークラ東京 文藝春秋 特別講演会

人物:羽田圭介 日時場所:2016年5月21日 @ホテルオークラ東京
芥川賞作家・羽田圭介のトークショー。「芥川賞作家の日常」について、スペシャルナビゲーターの住吉美紀が話を聞く。トーク前にはティータイムもあり優雅な空間。


 純文学作家による記者会見はいつだって面白く、お祭り率もハンパなく高い。なぜなら純文作家は、記者会見に対する固定観念をあっさりと壊してくるからだ。例えば先月、三島賞を受賞した蓮實重彦さんは受賞会見で「心境という言葉は私の中には存在しておりません」「馬鹿な質問はやめていただけますか」などと、終始不機嫌な顔で(おそらく芸風なのだけれど)受け答え続けた。すがすがしくて、格好良かった。記者会見というものが、どれだけなれ合いで進行してきたのか、白日の下にさらされた瞬間だった。

 ちょっと前だと、西村賢太さんが芥川賞受賞会見時に、合否報告を待っていた時のことを聞かれ「そろそろ風俗に行こうと思っていた」と答えたのには爆笑した。純文学作家はトークにおいて、それまでの(主にマスコミ的な)文脈を無視し、子どものように、動物的にしゃべる(振る舞う)。事前に用意された言葉ではなく、純アドリブとして発せられた結果、特異なトークになるためだ。それは小説がその場その場に浮き上がってくるテキストの“しみ”でしかあり得ないように、トークもその場その場に浮上する“あわ”のようなものかもしれない。

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