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フィクションで解剖――オトメゴコロ乱読修行【11】

エルサはヤンデレおひとりさまだった!? 『アナと雪の女王』レリゴーに対するキラキラ女子の誤解

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――サブカルを中心に社会問題までを幅広く分析するライター・稲田豊史が、映画、小説、マンガ、アニメなどフィクションをテキストに、超絶難解な乙女心を分析。

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『アナと雪の女王』

 国内女性タレントがブログアクセス狙いで行う「すっぴん公開」も、ハリウッドに場所を移せば若干のジェンダー臭と自己啓発臭を帯びてくる。唇とボディがエロすぎ姐さんことスカーレット・ヨハンソン然り。英国が誇る肉太演技派女優、ケイト・ウィンスレット然り。

 2015年8月、2人はフェイスブックにノーメイク写真をアップし、「ありのままの自分を愛しましょう、受け入れましょう」といった主旨の、長ったらしい……もとい、真摯なメッセージを発信した。ショウビズ界では昨年辺りから「ありのまま」の女性の美しさを押し付け……もとい、高らかに謳いあげるトレンドがあるようだ。

「ありのまま」。この言葉にいい加減、辟易している御仁も多かろう。そう、言わずと知れたディズニーアニメ、『アナと雪の女王』の主題歌「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」(日本語吹き替え版:松たか子)である。というわけで、何度も視聴した方にはほとほと申し訳ないが、一応同作のあらすじを紹介しよう。

※本文中にはネタバレがあります。

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